就航中の川崎ジェットフォイル。(画像:川崎重工業発表資料より)

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 25年に渡って新造船の受注が途絶えていた川崎重工業の「川崎ジェットフォイル」について、東海汽船と独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が共同でその1隻を新規受注、契約が締結されたことを川崎重工が明らかにした。

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 神戸工場で建造、2020年6月に引き渡しを行い、東京・竹芝と伊豆諸島間を結ぶラインを中心とした航路の旅客輸送に投入される予定となっている。

 ジェットフォイルは、もともとはアメリカのボーイング社が開発したボーイング929という全没翼型水中翼旅客船である。ボーイング929の中で旅客用に運行されるものが、ジェットフォイルという愛称で呼ばれている。45ノット(時速約83キロメートル)という、船としてはかなり速い最高速度を持つが、安定性は高く乗り心地が快適で、船酔いはないとされている。

 ちなみに、ジェットフォイルは「海を飛ぶ船」とも形容される。その翼揚力を利用して、船体を完全に海面上に持ち上げて航走するという特徴を持った船であるためだ。

 推力は、2基のガスタービンエンジンによって駆動される、ウォータージェット推進機と呼ばれる、毎分180トンの海水を吸いこんで噴出する機関によって得られる。

 川崎重工は1987年、ボーイング社からジェットフォイルの製造・販売権を引き継ぎ、1989年から1995年にかけ、15隻の「川崎ジェットフォイル」を受注、建造した。

 25年も空白期間があったこともあり、ウォータージェット推進機の製造の難しさなど、様々な事情から新規造船は難しいのではないかと言われる状況にあったのだが、今回の新規造船決定を受け、川崎重工では、今後国内の離島航路などに向けたジェットフォイルの建造に積極的に取り組んでいきたい、としている。