2012、13年にJ1リーグを連覇、15年にも広島をリーグ優勝に導いた森保一監督。選手の入れ替えも多いなかで必死に指揮を執ったが、今季は降格圏に沈んだまま無念の退任となった。写真:小倉直樹

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 広島は7月4日、森保一監督が3日付けで退任したことを発表した。それに伴って横内昭展ヘッドコーチが内部昇格し、暫定的に指揮を執ることになる。
 
 現役時代の多くを同クラブで過ごした森保監督は、2003年に仙台で現役を引退すると、04年から広島の育成コーチに就任。07年9月から09年までトップチームコーチ、10年から11年は新潟で同職を経験し、12年にミハイロ・ペトロヴィッチ監督(現・浦和)の後任として指揮官の座に就いた。
 
 すると、同年に19勝7分8敗の成績で広島をクラブ初のリーグ王者に導く。13年には19勝6分9敗で連覇を達成して、名将の仲間入りを果たした。
 
 14年こそ8位に沈んだが、15年は1stステージを3位(10勝4分3敗)で折り返し、2ndステージで優勝(13勝1分3敗)。リーグ最多得点・最少失点、05年以降の最多勝点を記録しての年間1位を獲得するとともに、チャンピオンシップでも勝利し、2年ぶり3度目のリーグ制覇を成し遂げた。
 
 ただ、昨季は年間6位(1stステージは8勝5分4敗の4位、2ndステージは8勝2分7敗の10位)に終わり、今季も17節終了時点で2勝4分11敗で17位と降格圏に低迷。浮上のきっかけを掴めないまま、指揮官の座を辞することとなった。
 
 広島の監督としてJ1通算187試合・92勝40分55敗。J1リーグ優勝3度(12、13、15年)。
 
 森保監督は広島の公式ホームページ上で以下のようにコメントしている。
 
「ファン・サポーターの皆さま、株主・スポンサーの皆さま、スタッフ、選手、サンフレッチェ広島に携わるすべての方々に支えてもらい、素晴らしい監督在任期間を過ごすことができました。皆さまのサポートには心から感謝しています。
 
 プロは結果がすべての世界。皆さまに喜んでいただけるような結果を残すことができず、申し訳ありません。
 
 サンフレッチェに携わるすべての方々と3度の優勝で喜びを分かち合えたことは、いい経験となりました。今は、皆さまへの感謝の想いしかありません。とても幸せな5年半でした。ご支援、ご声援をいただき、誠にありがとうございました」
 
 また、織田秀和社長も以下のコメントを公式ホームページ上で発表している。
 
「7月1日(土)浦和レッズ戦をもって、2017シーズンのリーグ戦前半が終了し、足立強化部長と森保監督、私の3人で総括を行ったところ、その場で、森保監督から成績不振による辞意の申し出がありました。クラブとしては慰留をしましたが、本人の意思が固く、辞任を了承しました。
 
 2012年に監督に就任して以降、3度のリーグ優勝を成し遂げるなど、クラブの歴史に刻まれる素晴らしい功績を残していただきましたが、これも森保監督の情熱と、選手、スタッフをはじめとした、サンフレッチェにかかわるすべての方との深い信頼関係があってこそです。選手としても活躍し、まさにチームのレジェンドともいえる森保監督の辞任を了承することは、苦渋の決断であり、非常に残念に思います。5年半の尽力に、改めて心より御礼申し上げます。
 
 森保監督には今後も、何らかの形でクラブ運営に携わっていただければと考えており、本人からも「即答はできないが、クラブ発展のための協力は惜しまない」との言葉をいただきました。
 
 サポーターの皆さまからもクラブに様々なご意見を寄せていただいておりますが、必ず現状から這い上がり、心を一つにして戦って参ります。
 
 新監督につきましては、決定次第、速やかに皆さまにお知らせいたします。週末にはリーグ戦も控えていますが、勝点を積み重ねていけるように、全力を尽くします」