7月9日から大相撲名古屋場所が始まる。3月の春場所で左肩を負傷し、5月の夏場所では強行出場するも、傷が完治せずに11日目から休場した横綱・稀勢の里が、どこまで復調しているのか、そして、どれだけ活躍するのか――なんといっても、そこが最大の注目ポイントだろう。

「どうやらケガの心配はないみたいですよ。“優勝したときのような強い稀勢の里で戦えると思う。まったく心配していない”と、部屋付きの西岩親方(元関脇・若の里)が、太鼓判を押していますから」(スポーツ紙記者)

 稀勢の里は入門してすぐに、若の里の付け人となった。それ以来の親密な間柄である西岩親方が言うのだから、本当に強い稀勢の里が戻ってきたと信じて間違いないだろう。

「夏場所では痛々しいほどグルグル巻きだったテーピングを、6月15日の稽古から外したのが、何よりの復調の証拠です。名古屋場所は期待していいんじゃないでしょうか」(前同)

 だが、16日の稽古では、同部屋の新大関・高安に4連敗したとの話も。まだ完全復活ではないのか? 「心配はないでしょう。4連敗といっても、その後に7連勝して、最終的に8勝5敗と勝ち越しましたからね。それに、翌17日に阿武松部屋へ出稽古に行った際には、幕内・阿武咲と27番取って22勝5敗と、圧倒的な強さを見せていますから、復調は本物ですよ」(ベテラン相撲記者)

 身体的には問題なしとなれば、優勝を期待してもよさそうだが、稀勢の里には心配な点がもう一つある。それが“メンタル”だ。「稀勢の里は、ここぞという場面で弱いんですよね。なにせ、綱取り失敗6回、優勝次点12回という記録の持ち主ですから(苦笑)。横綱というプレッシャーと、休場明けに、なんとか結果を残さなければいけないという責任感が裏目に出ないといいんですが……。まあ、肝心なのは初日でしょう。ここで結果を出せれば、硬さも取れて波に乗れると思います」(前同)

 気になる初日の対戦相手だが、“夏場所の悪夢の再現”が濃厚だという。「場所の初日は、横綱と小結が当たることが多いんです。まだ番付は発表されていませんが、稀勢の里が夏場所と同じく、嘉風と当たる可能性が高い。夏場所は嘉風に一方的に敗れていますからね。そのトラウマをはねのけて、初日に勝つことが優勝への絶対条件でしょう」(同)

 初日に勝って名古屋場所優勝となるか? 見守ろう。