まさに温故知新。着物のような「直線裁ち」でつくられた、美しい曲線の服

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浴衣が活躍する季節になりました。長方形に折りたたんだ浴衣を衣装ケースから取り出しながら思うのは、「1枚の反物から直線的な裁断で着物を仕立てることを思いついた人、すごい」という感動。
この素晴らしい先人の知恵を活かした洋服が、2017年7月5日(水)から販売されるという情報が入りました。
もしも着物の美しい裁断技術で洋服をつくったら......
着物のように生地を直線に裁ち、生地の余りを最小限に抑えてつくった「直線裁ちの服」シリーズを発売するのは、享保元年(1716)創業の奈良の老舗、「中川政七商店」。「日本の工芸を元気にする!」というビジョンのもとに、古き良き伝統を守りながら、時代に合わせた製品を製造・販売しています。
反物を無駄なく使用した日本の着物に習い、1枚の生地を可能な限りまっすぐに裁つ。それでいて洋服のような曲線的な動きもある。そんな現代の衣服を目指したそうです。
服づくりのこだわりは生地を作るところから
こだわりは、生地から始まっています。ほどよい張り感のある生地を、なんとオリジナルで考案し、制作。
身につけると体のラインを捉え、立体的できれいに見えるシルエットが特長で、生地の「耳」も無駄にはせず、服のアクセントに利用しています。

空気を味方につけた織りの技術がふんわり生地を生み出す
生地を織るのは、200年以上の歴史と伝統を誇る「播州織」の産地、兵庫県西脇の織物メーカー。経(たて)糸にはしっとりと滑らかな長綿糸を、緯(よこ)糸には柔らかく膨らみのあるムラ糸を使用しています。
旧式のシャトル織機でゆっくり丁寧に織ることで、生地自体が空気を含み、ふっくらとした表情のある生地に仕上がるそう。

「直線裁ちのプルオーバーシャツ」12,960円(税込)

同じ素材の服でもものによって着心地の差を感じるのは、こんな織りへのこだわりも、理由のひとつなのかもしれません。
直線裁ちでもサルエルやフレアスカートはつくれる
商品ラインナップを見て驚いたのは、直線裁ちなのにサルエルやフレアスカートがあるという点。しかもいまどきのファッションに自然に馴染んでいて、曲線もきれいです。

「直線裁ちのサルエルパンツ」16,200円(税込)、「直線裁ちのスカート」14,040円(税込)

無駄なく裁断しながら美しいシルエットを実現させた「直線裁ちの服」は、ふだん裁縫をしないわたしの目には、とても新鮮。着るときに思わず、「どんな風に仕立てられているんだろう」と縫い合わせをチェックする自分の姿が目に浮かびます。
[直線裁ちの服 /中川政七商店]