南アフリカの臨海都市、ダーバン(Durban)のグレイヴィル競馬場で開催されたハンディキャップレース「ダーバンジュライ(Durban July)」の会場の様子。(2017年7月1日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】5万人近い競馬ファンが1日、アフリカ最大の競馬レースの120周年のため、南アフリカの臨海都市、ダーバン(Durban)の競馬場に集まった。毎年恒例のハンディキャップレース「ダーバンジュライ(Durban July)」は、この大陸のファッション好きの群衆たちも魅了する。コース脇で繰り広げられるグラマー、そして華やかな雰囲気は馬たちの活躍より注目されることもあるほどだ。まさにハイファッションとスポーツの融合といえる。

 「私と友人たちはいつもエンターテイメントとファッションのためにここに来る。馬や賭けについては何も知らない」とヨハネスブルク(Johannesburg)からやってきた31歳のPRマネージャー、Thina Thusiは明かす。「通常2月から、この日にぴったりのドレスと旅程、そしてエンターテイメントについての計画を練り始める」と言う。「とてもお金がかかる」

 グレイヴィル(Greyville)競馬場で7月の第1土曜に開催されるこの国最大の社交行事には、多くの南アフリカの著名人や政治家らが参加したがるのが常だ。ジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)大統領もこのレースの常連。アフリカ民族会議(ANC party)の忠実な支援者や、有力なエリート層と関わるため何千ドルも支払う裕福な財界人たちに囲まれている。しかしこの週末にヨハネスブルクにてアフリカ民族会議の主要会議が開催されたため大統領は競馬場には現れず、政治的な社交チャンスは生まれなかった。

 観客の中にはファッション好きで知られるマルシ・ギガバ(Malusi Gigaba)財務大臣や、ズマ大統領の4人の妻のうちの1人であるボンギ・ンゲマ(Bongi Ngema)夫人、レソト(Lesotho)のレツィエ3世(King Letsie III)ほか多くのタレントの顔もあった。

■まるでナショナル・デー

 このレースはファンにとって、旧世界(欧州)の魅力と、南アフリカの溢れんばかりのモダンな社交文化が混ざりあった楽しい賭けの機会となっている。「誰もが『ダーバンジュライ』に行きたがる。国家的な記念日のように国全体が休止してしまう」とこの国のレースや賭けの会社「ゴールド・サークル(Gold Circle)」の広報担当、ジル・モステール(Gill Mostert)は語る。

 「ファッションは1900年代でも『ダーバンジュライ』の大きな部分を占めていた。あらゆる世代の人々、老人ホームのおばあさんさえもが着飾って楽しむ」

 今年のテーマは「魔法の色」。参加者はマルチカラーの衣装や風変わりな帽子を身に着け、ベストドレッサー賞を勝ち取るために競い合った。ハイヒールの女性やタキシードやデザイナースーツ姿の男性らは馬たちにはほとんど目もくれない。コース脇にある何十もの贅沢なテントの下にはシャンパンやランチブッフェが並べられているからだ。

 コースに生演奏の音楽が鳴り響くと、いくつかのファッションショーが始まり、「テレンス・ブレイ(Terrence Bray)」など南アフリカのトップデザイナーたちのドレスを身に着けたモデルたちが、簡易のランウェイを闊歩した。

 記録されている南アフリカ最初の競馬イベントは1802年で、それ以来この競技は、重要な賭博の呼び物へと発展した。2日に開催された12のレースは国中の賭け事師たちから1500万ドル(約16億8800万円)を集めると予想されていた。「イマジン・レーシング(Imagine Racing)」誌によるとこれらのレースでの勝利は「その馬をチャンピオンのエリートグループの地位につけ、種馬としての生涯へ、潜在的な道を切り開く」という。

 観光関係者によるとこのイベントは、ダーバンに約2000万ドル(約22億5000万円)もの歳入をもたらすという。
【翻訳編集】AFPBB News