ドンキが中国人観光客囲い込みへ“大きな一手”

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ドン・キホーテは7月3日、MEGAドン・キホーテ渋谷本店で中国人向け決済サービス「WeChat Pay(微信支付)」新サービス発表会を開催。国内37店舗が「WeChat Pay」に対応したことを明らかにした。

「WeChat Pay」は中国発のソーシャルアプリ「WeChat(微信)」(テンセントホールディングス)上のモバイルオンライン決済サービス。「WeChat」に自身の銀行の口座情報を登録するだけで利用ができ、オンライン上の決済はもちろん、実店舗においても気軽に決済ができる。中国版「LINE Pay」と考えてもらえばわかりやすいだろう。

「WeChat」と「WeChat Pay」の合計アクティブユーザーは9.38億に達し、1日の決済の平均回数は6億以上。もともとソーシャルアプリとして中国で人気を誇っていた「WeChat」にオンライン決済機能の「WeChat Pay」が合わさったことで、今や中国ではなくてはならないインターネット・サービスのひとつとなっている。

日本における「WeChat Pay」の導入は2015年に本格化し、すでに大丸百貨店、ビックカメラの一部店舗、羽田空港の免税店などに導入されているが、今回そこに日本最大手のディスカウントストアであるドン・キホーテが加わることで、訪日中国人観光客の利便性は格段に高まる。と言うのも、もともと中国人は自国内のコンビニやレストラン、映画館など、そのほとんどの場所で「WeChat Pay」を用いる傾向があり、お小遣いのやり取りさえも「WeChat Pay」経由で済ます家庭は多い。日本では信じられないが、財布には現金をほとんど所持していないのに、「WeChat Pay」の口座には大金(電子マネー)が入っている子どもも珍しくない(遠隔地に住む親族や友人家族などからお年玉が「WeChat Pay」で支払われたりするため)。

また、海外旅行をする観光客にとって、そもそも外貨両替や現地通貨の管理などは煩わしいもの。仮に行く先々でモバイルオンライン決済が利用できるならば、わざわざ銀行や両替所の窓口に並ぶ必要はないし、外国の使い慣れない小銭で財布をパンパンに膨らませる必要もない。

いずれにせよ、一般的な中国人にとって身近な“お金”が“キャッシュレス化”しつつあるのは事実であり、こうした彼らの生活環境を考慮すれば、中国国内で圧倒的に利用者が多い「Wechat pay」への対応が、どれほどビジネス的に重要なアプローチになるのかは明らかだ。

ドン・キホーテの竹内三善氏(東日本営業本部 本部長)は、今回の「WeChat Pay」への対応に関して「一番の目的は多くの訪日客を呼び込むためです。訪日客の目線で考えたさいに、中国で普及しているWeChat Payによるスマートフォン決済が店舗で使えるようになれば利便性は高まるし、また公式アカウントもフォローしていただけて、より多くのお客様に情報発信ができるようになります。これはドン・キホーテグローバル会員の増加にもつながります」と語っており、「WeChat Pay」への対応だけでなく、その母体となる「WeChat」のSNS機能をフル活用することで、来日中はもちろん、帰国後のビジネスアプローチも想定しているという。