無事に全日程を完走! 2度目のACEも獲得した

 9日間、約4000kmに渡ってアメリカ大陸を縦断する「グレートレース2017」もいよいよ最終日。常にトラブルを抱えていたスバル360がついに本調子になり、いよいよゴールが見えてきた!

 しかし朝起きると雨の降った跡があり、空もどんより。窓を少し開ければ曇りは大丈夫だが、雨対策を何も施していないため、少し不安……。

 雨の心配をしながらホテルをスタートし、フリーウェイで移動。途中でポツポツと雨が降るシーンもあったが、なんとか持ち直す。しかしレグ1のスタート地点手前にあるガソリンスタンドで給油を行っていると、バケツをひっくり返したような土砂降りに! 前半にスタートした組は既にレグ1の競技をスタートしており、聞くと前方がほとんど見えないくらいで、危険な状態だったという。

 しかし「雨が降らないように祈ってました」というコ・ドライバーの小島さんの願いが通じたのか、レグ1のスタート前には雨がすっかり上がるという神がかり的な状況に! おかげでレグ1から問題なく走ることができた。

 クルマのほうも絶好調! じつはスーパーメカニックの喜多見さんが、別の仕事があるため1日早く帰国してしまったのだが、昨晩、スバル360をしっかりとメンテナンスした上で、送り出してくれたのである。

 さて今日のコースは、畑や牧草地帯などが多かった一昨日までとは違い(グレートレースに3回出場している自動車評論家の西川 淳さんによると、景色は今回のレースが一番退屈だったとか……)、ミシガン州スー・セント・メリーをスタートし、昨日と走ってきた道を通りながら南下。五大湖のうちのひとつであるミシガン湖沿いを走りながらゴールのトラバースシティを目指すルートだ。

 途中、アップダウンがかなり激しいルートなどもあったが、スバル360はなんのトラブルもなく、国沢さんが「クルマの調子が良すぎて意外とあっさり着いちゃったから、思ったほど感動がない(笑)」と語るほど、順調にゴールにたどり着くことができた!!

 ちなみに国沢さん、ゴールしたことよりも、近辺で行われていた航空ショーでサンダーバーズ(アメリカ空軍のアクロバットチーム)を見られたことに興奮していた……。たしかに日本では考えられないほど近かった!!

 ちなみにレグ2ではこのレースで2度目となるACE獲得! じつは44秒という超短いレグのため、「ボーナスステージみたいなもんだよ」と国沢さんは語るが、それでも獲得できていないチームがいるのだから立派だ。

レース後のパーティーでは特別賞と盾が授与された

 チーム国沢のグレートレース2017は、完走&ACE2回、参戦120台中、総合95位で終えることができた。ちなみに1日ごとの順位は初日の108位から始まって、二日目以降、109位、93位、83位、105位、91位、103位、76位、89位という成績だった。

 さて、今回無事にゴールを迎えたふたりに、感想を聞いてみた。

「アメリカに来る前は完走する気満々だったけど、初日にエンジンがカジった時点で、可能性は5%になったかなと思ったよ。クルマの調子が悪くなったこともあるし、あとはスバル360を走らせるには、アメリカの交通事情はハードすぎた。それにリエゾンの移動が全然間に合わない。聞いたら時速55マイル(約88.5km)くらいで設定しているみたいなんだけど、それだと厳しいんだよね。
でもスバル360には凄く愛着があるよ。昨日からようやくエンジンが本来の調子で走ることができたけど、それだと全然壊れないし、タフ。良くできている。
ただやってみて分かったのは、自分にはこういったヒストリックカーのレースは合わないかなと(笑)。やっぱり速さを追求するほうが楽しいね」(国沢さん)」

 一方で、コ・ドライバーを務めたエムリットフィルターの小島なつきさんは、

「想像以上に過酷でした。普段、クルマに1日で10時間も乗ることはないですし。ただ時間が過ぎるのは一瞬でしたし、全体的には楽しかった。いろいろな人が手を振ってくれたり、ゴールで出迎えてくれたり、高速道路で写真を撮られたりるするとは思わなかったです。
あと海外チームのみんなが優しくて、コ・ドラのひとと一緒に愚痴ったり、わからないことを教えてくれたり、あとストップウォッチが壊れちゃったんですけど、他のチームの人が貸してくれたり。
それにしても、今回は本当に完走できて良かったです。私、クルマの調子が悪くなったときも、事故に遭ったときも、完走できないかもって考えたことはなかったんです。何の根拠もないんですけど、ずっとそう思ってました。」(小島さん)

 そして全レース終了後のパーティーにて、サプライズが待っていた。9日間頑張ってゴールを果たしたチーム国沢のスバル360に対し「Lowest Horsepower Vehicle Ever To Finish」(これまでゴールしたクルマで一番パワーの少ないクルマ)という特別賞が授与されたのだ!!

 加えて、フィニッシュしたことを讃える盾も合わせて授与された(完走者全員にもらえるものかと思ったら、違うらしい。チーム国沢のスバル360のために、いわば敢闘賞的なものを特別に用意してくれたようだ)。9日間4000匈櫃韻徳破したスバル360&チーム国沢の頑張りが、自動車大国・アメリカで認められたのである。

 スバル360は今後の用途は未定とのことだが、ひとまず船便で日本へ。果たしてスバル360&国沢さんの、次のステージは!?