プロに聞いた!貯蓄型保険のメリット・デメリット

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「貯蓄型保険」とは、その名の通り貯蓄をしながら保険料の積み立てができる金融商品。保険について詳しくない人から見ると「一度で二度おいしい」ようにも思えるが、「教えて!goo」に寄せられた「貯蓄型の保険に入ろうかと思っています」には、賛否両論、さまざまな意見が寄せられている。これに対し、プロの見解はどうなのだろうか?

■「貯蓄グセ」の無い初心者には向いている?

お話を伺ったのは、ファイナンシャルプランナーの北村きよみさん。まずは、貯蓄型保険のメリットを整理してみよう。

「一つめは、強制的に積み立てができるという点。わざわざ口座を移動しなくても保険会社指定の日に自動的に引き落としされますので、払い忘れるということはありません。最近ではクレジットカード払いができるところも増えているので、クレジットカードのポイントを貯めたい人にも向いています。二つめは、年金保険料控除や生命保険料控除の対象となる商品もあるという点です」(北村さん)

上手に商品を選べば、節税対策になるのだという。さらに三つめは、「定期預金よりは貯まる」という点が挙げられる。

「金利が銀行よりもいい場合もありますので、払い込みが終われば、銀行に貯金しておいたよりはお金が増えるでしょう。『投資信託や株には手を出しづらいが、銀行に預けているだけではなかなかお金が増えない』という初心者が長期でかけるのであれば、安心感はあると思います」(北村さん)

しかしながら、北村さんは「貯蓄型の保険はあまりおすすめできない」と指摘する。一体どういうことなのだろうか?

■貯蓄したのに損をする? 貯蓄型保険のデメリットとは

「貯蓄型保険の最大のデメリットは、元本割れする可能性が高いということです。元本割れとは、払ったお金よりも、戻ってくるお金が少ないこと。貯蓄型保険のほとんどは、途中で解約すると戻ってくるお金が少なくなり、結果的に損をしてしまうのです」(北村さん)

同じ死亡保障でも、掛け捨て型の保険と比べて貯蓄型の方がより多くのお金を支払わないといけない。貯蓄型保険は元々長期にわたり払い込みを続けることを前提としているが、長い人生、時には家計が逼迫し、高額な保険料を毎月支払えなくなる場合も。そんな時はメリットの一つめに挙げた「強制的に引き落とされる」ことがかえって足枷となり、解約して損をしてしまった……ということに繋がるという。

「ほかには、インフレに対応できないという点も挙げられます。貯蓄型保険は20〜30年と長期にわたって積み立てを行いますが、契約時の金利が継続されますので、結果的に損をすることになりかねません」(北村さん)

インフレとは、物価が向上することでお金の価値が相対的に下がる現象。つまり、現時点で払い込み後に貰えると思っている金額は、20〜30年後の日本では、今より価値が低くなっている可能性があるということだ。

以上の点を考慮し、自分に合った保険選びをするには、「メリットよりもデメリットをどこまで自分が許容できるのか」で判断するとよいのだという。甘い言葉に踊らされることなく、しっかり自分の目で判断しよう。

(酒井理恵)

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)