THAAD韓国配備のイメージ=(聯合ニュースTV)

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【ソウル聯合ニュース】韓国青瓦台(大統領府)の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長が6月中旬に密かに訪米し、米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の在韓米軍配備を巡る韓国政府の立場を詳細に説明していたことが3日、青瓦台関係者への取材で分かった。THAAD問題は韓米関係の火種になりかねないとの懸念もあったが、韓米の接触の結果、米国で6月30日(米東部時間)に開催された韓米首脳会談ではこの問題を別途に取り上げる必要はなくなった。

 複数の青瓦台主要関係者の話を総合すると、鄭氏は6月1〜3日、韓米首脳会談の議題を調整するため公に訪米した。この時、マクマスター米大統領補佐官(国家安全保障担当)とTHAAD配備問題についても意見を交わし、マクマスター氏はもう一度2人で会う場を設けて話そうと言ったという。

 ところが、韓国国防部がTHAAD発射台の搬入に関し報告を偽った疑いが発覚したのに続き、青瓦台はTHAAD配備地の環境影響評価を実施すると表明した。米国側は韓国政府が配備を保留にする意図だとみなし、両国を取り巻く雰囲気が冷え込んだ。米メディアがこうした内容を報道すると、トランプ米大統領も激怒したと伝えられる。
 鄭氏はすぐにマクマスター氏とポッティンジャー国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長に電話をかけた。報道ばかり見ずに韓国政府の公式な立場から判断してほしいと訴えると、米国側も韓国政府の立場表明を求めたという。
 鄭氏は6月9日の青瓦台での会見で、「政府は韓米の同盟として約束した内容を根本的に変える意図はない。民主的、手順上の正当性を明確にするために必要な手順を踏む」と述べた。
 続いて同月15日ごろ、密かに訪米した。韓国外交部と在韓米大使館も関知していなかったとされる。鄭氏はワシントン到着後直ちにマクマスター氏の自宅を訪れ、ポッティンジャー氏も交え深夜まで5時間に及ぶ話し合いを持った。THAAD配備に関する韓国政府の立場を詳細に説明し、マクマスター氏もこれを完全に理解してトランプ氏に報告したという。ホワイトハウスを通じ米議会にも鄭氏の説明が伝えられた。
 こうした背景があり、THAAD問題は首脳会談の議題から外された。また、会談のため訪米した文大統領が29日(米東部時間)に米上下両院の指導部と懇談した際には比較的和やかなムードの中で、THAAD配備を巡る米国側の危惧を解消することができた。ソーンベリー下院軍事委員長は「THAAD配備に関する確認に感謝する」と述べたという。
 文大統領は訪米中、「今回はずいぶん骨を折ったと聞いている」とマクマスター氏をねぎらったとされる。
 文大統領の初の韓米首脳会談で懸案に挙げられていたTHAAD問題は、鄭氏とマクマスター氏の実務的な接触により、具体的に取り上げることはなかった。青瓦台関係者は、鄭氏とマクマスター氏の緊密な連携がこの先も両国関係が意思疎通を図る上で重要な役割を果たすものと期待を示している。
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