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 ミレニアル世代やZ世代を中心に台頭する「ポリティカル・コンシューマー」。この変化に企業はどのように対応すべきなのか。米国企業の先端事例からヒントを探ってみたい。

■米国企業の事例から学ぶ、彼らとの向き合い方

 全4回で特集している「ポリティカル・コンシューマー」。第1回ではポリティカル・コンシューマー台頭の背景をお伝えし、第2回では数字から世代ごとの特徴を探ってみた。第3回となる今回は、ポリティカル・コンシューマーの台頭が目覚ましい米国の企業がどのような取り組みを実施しているのか見ていきたい。マーケティング・PR担当者にとって参考となる先端事例となるはずだ。

■成功企業の取り組みに共通するのは「包括」というコンセプト

 これまで見たきたようにポリティカル・コンシューマーとは、政治・社会課題に対して自らの態度を明確に示す消費者のこと。ミレニアル世代(21〜34歳)やZ世代(12〜20歳)を中心に増加している。ソーシャルメディアを通して政治・社会課題に対する情報収集・発信を行い、自分のスタンスに合わないブランドに対してソーシャルメディア上で批判したり、ボイコットを呼びかけたりする。

 もしソーシャルメディア上でそのような批判が拡散してしまえば、企業は売り上げの大幅減だけでなくブランドの失墜という途方もない損失を被ることになる。このようなリスクを回避するために米国の企業などは、ポリティカル・コンシューマーと同じ視点で政治・社会問題を考え、関係を深めようと取り組んでいる。

 そのような企業の取り組みでは「分断」ではなく「包括」というコンセプトを押し出していることが特徴の1つとして挙げられる。通常、政治・社会問題は、賛成派・反対派や共和党派・民主党派などに分断されてしまうため、企業がどちらか一方の立場に立つと顧客基盤を大きく失ってしまう。このため企業が政治・社会問題に関わるときは、より高い視点からどの立場のひとにとっても共通となる価値観にもとづくメッセージを発信するのが効果的だ。

細谷 元(Livit)[著]