中国・上海の呉淞軍港に入港した米海軍のミサイル駆逐艦「ステザム」(2015年11月15日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】(更新)米海軍の艦艇が2日、中国が実効支配する南シナ海(South China Sea)の西沙諸島(パラセル諸島、Paracel Islands)周辺で「航行の自由」作戦を展開した。米当局者が明らかにした。中国外務省の陸慷(Lu Kang)報道局長は「深刻な政治的・軍事的挑発だ」と反発した。

 米当局者がAFPに明らかにしたところによると、作戦を実施したのは米海軍のミサイル駆逐艦「ステザム(USS Stethem)」。西沙諸島のトリトン島(Triton Island、中国名・中建島)の12カイリ内を航行したという。中建島については、台湾とベトナムも領有権を主張している。

 紛争海域での航行の自由を保障する航行の自由作戦を米国が行ったのは、ドナルド・トランプ(Donald Trump)政権になってから2回目。

 今回の作戦は米中関係の緊張をさらに高める恐れがある。中国国営の新華社(Xinhua)通信によると、陸氏は2日夜に出した声明で、米艦に警告するため軍艦と戦闘機を派遣したことも明らかにした。

 陸氏は「中国側は米側に対し、中国の主権を侵犯し中国の安全を脅かす挑発的な作戦を直ちにやめるよう強く求める」と表明。中国は引き続き、国の主権と安全を守るためあらゆる必要な措置を取っていくと述べた。

 トランプ大統領は先月29日、台湾への13億ドル(約1500億円)の武器売却を承認。米財務省は同日、北朝鮮で大量破壊兵器生産の支援を含めた不正な金融活動を行ったとして、中国の銀行を制裁対象にすると発表した。

 さらに米国務省も香港(Hong Kong)返還20年に際し、中国政府による香港市民の自由侵害をめぐり懸念を表明するなど、トランプ政権はこのところ、米中関係の緊張を強める一連の措置を相次いで講じている。
【翻訳編集】AFPBB News