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多くの試験では、思考力はいらない

 試験勉強とは、「知識をインプットして思考力を高めること」だと思ってはいないでしょうか?

 思考力を高めたところで、試験本番では、思考力を駆使して問題を解こうとしてはいけません。なぜなら、考えながら問題を解いていては、試験時間内に終わらないからです。

 知識をインプットすること自体は間違いではありませんが、ただ漠然とインプットするのではなく、本番で試験問題を見たときに「ああ、これはあれだ」とパッと解答が思い浮かぶようになることを目指しながら覚えていくことが大切です。

 多くの試験では、「ゼロから自分で考える力」など求められていません。思考力はいらないのです。ベースとなる基本的な知識と、それらを組み合わせて解答を導くやり方さえ身につければ、ほとんどの問題は解けるのです。

 基本的な知識と、「解き方」のパターンを覚えていくこと─それがすなわち、試験勉強の本質といえます。

解き方のパターンを覚える

 基本的な知識と、「解き方」のパターンを覚えるために必要なのが、「問題」「解答」「なぜそうなるのか」の3点セットです。漠然と過去問に目を通すのではなく、この3点セットを意識しながら見ていくようにしましょう。

 たくさんの過去問に触れ、解答を覚え、「なぜそうなるのか」を理解するためにその解説を読み込んでいくと、「こういう問題にはこういう解き方を当てはめる」というパターンがいくつか見えてきます。試験本番で「どう解くんだっけ」と考えてしまい、すぐに出てこないようでは、覚え方はまだ不完全と言わざるをえないでしょう。できるだけ多くの解き方のパターンを覚え、本番で条件反射的に思い浮かぶようにするのが理想です。

 このようにいうと、膨大な量を覚えなくてはいけないように思ってしまうかもしれませんが、決してそうではありません。

 過去問がそのまま出題されるタイプの試験なら、「問題」と「解答」さえ覚えてしまえば、「なぜそうなるのか」は覚えなくていいのです。解説を読む必要も、内容を理解することもいりません。ただ、過去問をそのまま覚えるだけです。

 一方、過去問がそのままではなく、多少アレンジされて出題されるような試験の場合は、過去問の問題と解答だけを覚えていたのでは解けません。だからといって、高度な思考力や応用力が必要になるのかというと、そんなことはありません。結局は基本的な「解き方の流れ」や「解答を導くための考え方」の組み合わせなので、このようなパーツを一つひとつ覚えていくだけでいいのです。「こういう問題はこう解く」「こういう問題はこう考える」というノウハウを蓄積していくことが、すなわち、「なぜそうなるのか」を覚えるということです。

 たとえば簿記なら、「損益分岐点は『固定費÷(1-変動費率)』で算出するので、まず費用を変動費と固定費に分けてそれぞれの総額を求める」、民法であれば「夫Aが死亡したときの各相続人の相続分を算出するには、まず家系図を書いて、問題文の記述に基づき各登場人物について相続人となるかならないかを判定する」といったように、問題のタイプごとに「こういう流れで解く」というのはパターン化されています。「なぜそうなるのか」のパターンがわかっていれば、出てくる数字などの細部が多少違っても対応できます。

 これらは自分で考えてゼロから導き出すのではなく、問題集の「解説」に書いてあることをそのまま覚えるだけです。初めて見るタイプの問題に出合うたびに「まずは一度自分の力だけで解いてみよう」などとやってしまうのは、時間を浪費してしまうわりに、その過程によって得られるもの・磨かれるものはさほどありません。「解く」のではなく、「解き方のパターンをどんどん吸収する」ことに注力しましょう。

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