世界に衝撃を与えたiPhoneの登場から2017年で10年が経ちます。それまで愛されていたiPodに取って代わったiPhoneですが、AppleはiPhone市場を広げるだけでなく、AR(拡張現実)を軸に再び時代を変えようとしています。

ドイツ企業買収で開発を準備

デベロッパーを対象に配布したARKitを活用したアプリに対し、Apple幹部のグレッグ・ジョスウィアック氏驚きとARへの期待を述べています。また、最高経営責任者(CEO)のティム・クック氏も各所のインタビューでARへの関心を明らかにしており、本格的な開発を予感させます。
 
実際、Appleは既にSensoMotoric Instrumentsを含めたドイツのAR関連企業を買収して開発環境を整えています。

水面下のARへのアプローチ

現地時間2017年5月31日から6月2日までカリフォルニアで開催されたAugmented World Expo(AWE)は、世界規模のAR企業イベントの一つで、Microsoft、Facebook、Googleといった大企業が参加する一方、Appleは登場しませんでした。
 
しかし、買収されたMetaio出身者を含むApple社員がAWEに参加しており、AR開発に挑む企業の動向を伺っています。

世代交代と売り上げの補てん


 
Appleは自社製品の世代交代をいとわない傾向にあり、iPhoneがiPodを圧倒して大きな売り上げを達成したのもその一例です。
 
Appleに精通するベンチャーキャピタリストのジーン・ミュンスター氏は、今後10年間でiPhoneの売上は下降していくと推測しており、“Apple Glasses”と彼が呼ぶ新たなAR製品に地位を譲ると考えています。また、アメリカの調査会社International Data Corporationは、2021年にかけてスマートフォン市場が3%しか成長しないと試算しています。
 
ただ、幹部のグレッグ・ジョスウィアック氏はiPhoneを基盤としたARを重視しており、ゴーグルの開発については否定しています。
 
たとえ売り上げが落ちてきても、2017年のiOS11iPhone8への熱狂からAppleの人気が衰退するとは思えません。iPodの登場が音楽プレイヤーの常識を変え、iPhoneはそれを上回る衝撃を世界に与えてきました。Appleは自ら切り開いてきた時代を変革し、ユーザーの期待を上回るARのアイデアを用意しているでしょう。
 
 
Source:Business Insider
(Nakadomari)