パッキャオ【写真:Getty Images】

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まさかの0-3判定負けで王座陥落…勝者は無名の豪州選手「驚くべき判定勝利」

 WBO世界ウェルター級タイトルマッチ12回戦がオーストラリアのサンコープスタジアムで行われ、世界6階級制覇の王者マニー・パッキャオが1位のジェフ・ホーンに0-3の判定で敗れ、王座陥落を喫した。しかし、世紀の大番狂わせを“疑惑の判定”を指摘する声が米メディアから上がっている。

 パッキャオの勝利だったと明確に主張しているのは、米大手スポーツネットワークESPN電子版だ。試合を中継したのも同局だった。

「パッキャオは第9ラウンドにホーンをコーナーに追い詰め、猛烈で一方的なパンチで彼を血まみれにし、試合は止めさせる間際まで追い込んだ。しかし、スコアボードの判定はパッキャオを、議論を呼ぶ大番狂わせの犠牲者にさせ、ホーンには満場一致の驚くべき判定勝利が贈られた」

 本拠地の5万5000人の観衆の声援を背に、史上6人目の世界6階級を制覇したフィリピンの英雄を倒したホーンの勝利に、記事では明確な疑問符をつけている。

 ジャッジのワレスカ・ロルダン氏は117-111で、クリス・フローレスさんは115-113で、ラモン・セルダンさんは115-113でホーン勝利としていたが、 ESPN電子版の独自採点は完全に逆だったという。

ESPN集計のパンチ数&ヒット率でもホーンを圧倒…過去には誤審騒動も

 117-111でパッキャオ勝利としていた。そして、ESPNのリングサイドアナリストを務めているテディ・アトラスさんも116-111でパッキャオ勝利と採点していたと報告している。

 特集では、放ったパンチ数とヒット率も紹介した。

 パッキャオは573回放ち、ヒットは182回でヒット率32%。一方、ホーンは625回放ち、ヒットは92回でヒット率15%と半分以下だったと伝えている。

 さらに、記事では「パッキャオはかつてこれを経験している」と指摘し、かつての誤審騒動に今回の敗北を重ね合わせている。

 38歳のパッキャオは2012年の世界ウェルター級タイトルマッチのティモシー・ブラッドリー戦で判定負けを喫した。「ボクシングの歴史上最も物議を醸した決着の1つとなった。その敗北後、パッキャオは2度も復讐している。パッキャオは礼儀正しいのだ」と振り返って記述した。

「私はこれを尊重する」…“疑惑の判定”も言い訳なし、再戦を宣言

 ジャッジが1-2でブラッドリー勝利を告げると、会場には巨大なブーイングが鳴り響いた。試合後の4日後にはWBOの国際ジャッジがビデオ検証を行い、参加した5人全員がパッキャオ勝利と判定するなど、完全な誤審だった。パッキャオは14年と16年にブラッドリーと再戦し、リベンジを果たしている。

 しかし、38歳の英雄は言い訳することはなかった。

「これはジャッジの判断。私はこれを尊重する」

 さらに、契約に織り込んでいたホーンとの再戦権を行使する意向を質問されると、力強くリベンジを誓った。

「間違いなく、イエスだ。我々には再戦条項があるんだ。だから、何の問題もない」

 よもやの形で王座陥落したパッキャオ。果たして、宣言したホーンとの再戦で雪辱を果たし、文句ない勝利を収めることができるのか。世界度の注目度は増しそうだ。