「あと一歩」と突き進んだ関根の6人抜き弾 “浦和24番”の先輩原口の前で「決められて嬉しい」

写真拡大

広島戦の後半ATに生まれた劇的な決勝ゴール

 浦和レッズのクラブ史に残るような、鮮やかなドリブル突破からの決勝ゴールだった。

 浦和のMF関根貴大は、1日のJ1リーグ第17節サンフレッチェ広島戦の3-3で迎えた後半アディショナルタイムに、自陣から6人抜きのドリブル突破で決勝ゴール。浦和を5戦ぶりの勝利に導いた。

 自陣でDF槙野智章が相手FWアンデルソン・ロペスの突破を阻んだところでボールを受けた関根は、自陣左サイドの低い位置からパスを出す相手を探すようにドリブルをスタート。ハーフウェーラインを越えると意を決したようにドリブルのスピードを上げ、3人、4人とかわしてペナルティーエリアに侵入。そのままの勢いでゴール前を横切るように5人目、6人目とかわし、最後はゴール前右サイドから低いシュートを決めた。

 後半アディショナルタイムのロングドリブルからの決勝ゴールは、2004年のジュビロ磐田戦でMF長谷部誠が決めた一撃が語り草となっている。また、自陣からのドリブル突破で決めたゴールは、下部組織出身の先輩であるFW原口元気が、2013年のセレッソ大阪戦で自陣から約70メートルをドリブル突破して決めたのがクラブ史に残るドリブル弾となっている。

奇しくもスタンドには原口の姿が…

 奇しくもこの日は、欧州でのシーズンを終えた原口が観戦に訪れていた。試合後に「あと一歩、あと一歩と思いながら」ドリブル突破していったと明かした関根は、「原口選手が見ているなかで決められたのが嬉しい」と、憧れの存在であり、背番号24の先輩の前で決めた劇的なゴールに声を弾ませた。

 ジュニアユースからの生え抜きが決めた一撃が、リーグ5戦ぶりの勝利をもたらした。浦和から羽ばたき、日本代表でも主力として活躍する先輩たちに肩を並べるようなドリブルを見せつけたスピードスターは、サポーターからの万雷の拍手を受けてスタジアムを後にした。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images