金正恩氏

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金正恩政権が、相も変わらず海外情報の取り締まりに血道をあげている。

北朝鮮の秘密警察・国家保衛省(以下、保衛省)が先月、「資本主義思想文化との戦争」を宣言したと米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えている。現地の人々は、今にでも逮捕の嵐が吹き荒れるのではないかと緊張しているという。

滋江道(チャガンド)の内部情報筋によれば、保衛省は先月25日、各地の下部機関に対し、資本主義に影響された思想と文化を根絶やしにすべしとする指示を伝達。その中で、咸鏡北道(ハムギョンブクト)清津(チョンジン)市で起きた「大学生事件」を悪しき事例の典型として挙げているという。

「保衛省の指示文によれば、事件は、清津市内のある家屋に男女の学生らが定期的に集まり、韓国の映画や音楽を密かに視聴。違法薬物に酔った状態で音楽に合わせて踊ったり、性的にいかがわしい行為をしたりしたもの」(情報筋)だという。

(参考記事:コンドーム着用はゼロ…「売春」と「薬物」で破滅する北朝鮮の女性たち 

ただ、指示文はこの事件で何人の学生が摘発され、どのような処罰を受けたかについては言及していないという。

一方、咸鏡北道の内部情報筋は「事件は地元の住民らも気づかないほど静かに処理された」としながら、「摘発の端緒となったのは今年2月、韓国の音楽を聴いていて捕まった清津芸術大学のある男子学生が、取り調べを受けていた道の保衛局で自ら命を絶った事件だった」としている。

これとよく似た出来事が、過去にも起きてる。この学生もまず間違いなく、凄惨な拷問に耐え切れず究極の選択をしたのだろう。

「保衛局はこの学生の携帯電話を解析し、4月末に清津医学大学の女子学生2人と、第1師範大学で学んでいた除隊軍人の党員4人の計6人を逮捕。彼らは韓国の音楽を聞くだけでなく、周りの学生らに広めていたとされている」(咸鏡北道の情報筋)

一方、この情報筋は次のように付け加えた。

「6人はいずれも、思想的には健全だったと言われている。違法薬物を使用していたというのは、保衛相のねつ造だと思う」

いずれにせよ、北朝鮮当局は単に音楽を聞いたという理由だけで学生を捕まえたり、拷問したりすべきではない。

どんなに核兵器を揃えてみても、韓国のガールズグループに恐れをなしていては、世界の笑いものになるだけだ。