ハンバーガーストリート・松原好秀の「週末はハンバーガー」  「RAINBOW KITCHEN」(千駄木)

 

雨の季節になると行きたくなる店がある。”虹台所”と書いて「レインボーキッチン」という店。和の町・千駄木の、団子坂を上がる途中にある。

 

素材の旨味を引き出す名手

初めて訪ねたのは2005年の梅雨時だった。入るとカウンターキッチンのなかで女性2人が立ち働いていた。オーナーは坂口琴美さん。北海道出身。最近は地元・帯広でホテル経営に専念している。国内自転車ブランド「TOKYO BIKE」の海外出店をサポートするなど、幅広い分野で活躍する女性だ。

 

そんな坂口さんが03年に始めたのが同店。”谷根千”にふさわしいオシャレで、そして静かなカフェだ。女性ヴォーカルやブラジル音楽がいつも静かに流れている。平日の営業は17時から。お酒を飲みながら軽い食事を楽しむような店である。

↑豆なし、肉だらけの「自家製チリコンカン&チップス」(700円)。クミンが利いてふんわりやわらかなおいしさで、バーガー前の酒のつまみに最適!

 

そのフードのメインがハンバーガー。いまのように専門店が流行る以前から出し続けている。バーガーメニューは現在13品。白髪ネギ、ホウレン草、しめじ、エリンギなど、トッピングの顔ぶれが面白い。なかでもおすすめは、ブロッコリーとゴルゴンゾーラの組み合わせだ。

↑「ハンバーガー」(1000円)にブロッコリーとゴルゴンゾーラをトッピング(1500円)。チーズの淡い塩気と赤身肉の芳ばしさ、その絡み合いが絶妙!

 

パティは良質な国産牛130グラム。コロンと厚みがあって「ほわっ」とホクホク。その上に固ゆでしてからグリルしたブロッコリーの茎の「コリコリ」と穂の「ツブツブ」。生クリームで溶いたゴルゴンゾーラの塩気が、それらをゆるくやさしく包み込む。角の突き出たバンズは団子坂下のパン店「PAL」作。具材をしっかり受け止める確かなバンズだ。

 

これは「おとな味」のバーガー。材料個々の滋味と旨味を舌の上でじっくり転がし味わう、そんなバーガーだ。このしみじみとしたおいしさ、わかる人にはわかる。ハンバーガー店の間でも隠れファンが多い店である。雨降りの季節が似合う、隠れた名店だ。

 

― shop data ―

所在地:東京都文京区千駄木2-28-7 北川ビル1F

アクセス:東京メトロ千代田線 千駄木駅歩2分

オープン:2003年2月10日

営業時間:平日 17:00〜23:00LO、土曜 11:30〜23:00LO、日祝 11:30〜20:00LO

定休日::月曜日(祝日の場合は翌火曜日休。要確認)