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パソコン作業は椅子に座りながら行うのが普通だ。しかし、アイリスオーヤマは椅子に座ったままでの作業を禁止した。なぜ、こうした取り組みを行うのだろうか。

○なぜ立ったまま作業を行うのか

今回の取り組みは、デスク横にテーブルを設置し、その上にパソコンを置き、作業が必要な場合は立ったまま行うというものだ。

経理や受発注担当など常時パソコンに向き合う必要のある従業員、腰痛持ちや妊婦などは対象外となるが、それ以外のマーケティングや開発担当などは原則、立ったままでのパソコン作業を行うことになる。

一風変わった取り組み今回の取り組み。仕事の効率化向上、アイデアの創出という2点を狙ったものだという。体を動かすことでアイデアを出しやすくするというのは理解しやすい。しかし、仕事の効率化と、どのようなつながりがあるのか。

○仕事の効率化につながる理由

そのロジックはこうだ。通常、パソコンで資料作成を行う場合、意味のない検索など、何となく作業をしている時間が長くなってしまう。そもそも、パソコンは入力ための道具に過ぎない。デスク上で、どんな文言、どういったデータを入力するかをまとめた後で、パソコンを利用するほうが、ムダな時間を省けるというわけだ。

類似の取り組みとして、同社が2007年から開始した"パソコン島"というものがある。これは、パソコン作業をする場合、パソコンが置かれたデスクの"島"で作業するというものだ。1回当たり45分の利用制限を設けて、漫然としたパソコンの使用を避け、集中的に仕事をこなそうというものである。

こうした取り組みを行ってきた上でも、まだムダが省けるようだ。立ったままでのパソコン作業にすれば、不要な検索がなくなる、もっと集中することになる。

コスト削減もできるという。パソコン島のパソコンは共用ではなく、社員の数だけデスクも存在。パソコンを使用しないときは別のデスクで作業をするわけで、社員1人に2つのデスクが割り当てられていた。パソコン島から今回の取り組みに切り替えることで、社員1人にパソコンとデスクが1台の割り当てとなり、物理的なムダもなくなる。

導入に当たっては、もちろん、試験運用も行った。大本の発案者は大山健太郎社長であり、社長自身が試してみて効果を確認。その後で、商品開発部を対象にテストを実施した。そこでも効果が上がったことから、本部が所在する宮城県の角田I.T.P(インダストリアル・テクノ・パーク)から取り入れ、以後、全国に広めていくという。風変わりな今回の取り組み。テスト段階では狙い通りの効果を生んでいるが、全社に浸透させることはできるだろうか。