2017-0630
インターネットの普及に伴い多くの人が自分の端末でアクセスすることにより、多様な情報を瞬時に取得することが可能となった。また蓄積された情報を検索し、図書館の蔵書を探るような形での精査を行う手立てを得られるのが現状。新聞のような紙媒体やテレビなど電波放送による一方向的な従来のメディアとは特性を大いに異とするメディアとなるインターネットを用いたニュース配信は、さまざまな変化を人々の情報との接し方の点でもたらし、そしてニュースメディア全体にも影響を及ぼしつつある。今回は総務省が2017年6月15日に詳細値を発表した「通信利用動向調査」の公開値を基に、インターネットを用いたニュースサイトの利用者状況などを確認していくことにする(【発表ページ:通信利用動向調査】)。
今調査の調査要項は先行する解説記事【自宅パソコンのネット接続回線の種類をグラフ化してみる】で解説済み。必要な場合はそちらを参考のこと。

次に示すのは、インターネット利用者におけるニュースサイトの利用者率。「ニュースサイト」に関する定義は公開値や質問票には無く、回答者が「ニュースサイト」の文言から判断できる対象が該当することになる。新聞やテレビの公式サイト、ポータルサイトが提供する二次配信サイトや独自ニュース、個人やグループによる情報配信サイトも含まれるものと考えられる。あるいはいわゆるキュレーションサービスのサイトやまとめサイトの類も、回答者の判断次第で該当している可能性はある。他方、動画や掲示板、メールマガジン、ソーシャルメディアそのものなどは、設問の上で別項目として明確に仕切り分けされているため該当しない。

↑ 過去1年間のニュースサイト利用者(2016年、インターネット利用者限定)
↑ 過去1年間のニュースサイト利用者(2016年、インターネット利用者限定)

全体では5割強。インターネット利用者の半数以上はニュースサイトを利用している計算になる。未成年者では3割強が上限だが、20代以降急速に利用率が増加していく。男性は20代から60代前半まで6割超を維持しているが、これは多分に就業中に使っているのだろう。60代以降も高めの値が維持される。他方女性は30代がピークで以降は少しずつ確実に利用率が下がる。男性と比べて値は低めで、なおかつピーク期間が短い動きからも、多分に男女のニューサイトの必要性の違いが見えてくる。

所属世帯年収別ではほぼきれいな形で高年収ほど高利用率の結果が出ている。仕事の上で必要になる事例が、高年収ほど増えてくるものと考えられる。2000万円以上の値が有意に落ちているのは、この層では高齢者が多分に居るからだと考えられる。

上記の値はインターネット利用者に占める比率。属性によってはインターネットへのアクセスそのものの状況が大きく異なるため、全体像をつかみにくい場合がある(ネットを使っていなければ、そもそもニュースサイトの利用はできない)。そこでインターネットを使う・使わないを問わず、調査対象母集団全体で計算をし直したのが次のグラフ。

例えば男性全体では41.0%とあるので、6歳以降の男性全員の4割強がニュースサイトを利用している計算となる。

↑ 過去1年間のニュースサイト利用者(2016年、調査対象母集団全体)
↑ 過去1年間のニュースサイト利用者(2016年、調査対象母集団全体)

男性は30代から60代前半まで過半数がニュースサイトを利用している。60代に入ると利用率は落ちるが、それでも70代前半までは3割を超える。一方女性は30代のピークでようやく6割に届くが、5割超を維持するのは50代まで。それ以降は大きく利用率は減る。

また年収別では最上層を除けばきれいな形で高年収=高利用率の形が出ている。低年収層ではインターネットそのものを利用していない場合もあろう。



先行するオンラインゲームの利用者の話同様、「実際にニュースサイトを利用している人数はどれぐらいなのだろうか」との疑問もある。そこで最高値を示した地域(今回年は東京都)の値を基準値の1.00として、相対値を算出したのが次のグラフ。例えば北海道は0.28とあるので、東京都でニュースサイトを利用している人の人数の3割足らずが、北海道におけるニュースサイト利用者数となる次第。

↑ 過去1年間のニュースサイト利用者(2016年、調査対象母集団全体)(都道府県別)(最高値の地域を1.00とした場合の相対値)
↑ 過去1年間のニュースサイト利用者(2016年、調査対象母集団全体)(都道府県別)(最高値の地域を1.00とした場合の相対値)

地域別のニュースサイトの需要というよりは、インターネット利用者そのものに左右されている感はある。ビジネスの観点では関東や近畿向けの情報が多くなるのも致し方あるまい。