芸能により培われたコミュニティの絆が、地域の復興を後押ししてきた

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 8月5日から19日まで、三陸沿岸地域(岩手県大船渡市、青森県八戸市)を舞台に「三陸国際芸術祭〜営みからアートへ。〜」が開催される。本芸術祭は、三陸地域で古くから脈々と受け継がれてきた「郷土芸能の魅力の発信」と「世界の芸能との交流」を目的に、2014年から毎年開催されている。

 2011年の東日本大震災の被災地である三陸沿岸地域は、津波により多くのものが流されてしまった。一方で、三陸沿岸は、世界でも類を見ない芸能の宝庫であり、獅子舞、神楽など2000もの郷土芸能が存在している地域でもある。芸能により培われたコミュニティの絆が、地域の復興を後押ししてきた。

 悠久の時の中で、自然災害といった人類の制することのできない事象と対峙し、人々は悲しみ、葬い、祈る中で「表現」を生み出してきた。人が暮らすところに祭りがあり、「営み」の中心で祈りと希望を唱え続けてきた。

 三陸の郷土芸能は、こうした原始的な表現の結晶であり、現在に伝えるひとつの形である。そして、世界の片隅には三陸の芸能のように、営みから生まれた多様な表現が点在している。今年の芸術祭では、三陸とアジアの郷土芸能、夜神楽、現代アートなど多種多様なステージが展開される。

(編集・岳進)