画面イメージ(写真: エイチ・アイ・エスの発表資料より)

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 エイチ・アイ・エスは29日、近年急増する外国人旅行者の受入環境の充実を目指し、訪日外国人旅行者と地域の現地ガイドをつなぐマッチングサイト「Travee(トラヴィ)」の運用を開始したことを発表した。

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 訪日外国人旅行者の有償通訳ガイドはこれまで「通訳案内士」の国家資格を有する人だけに認められていたが、無資格でもガイド可能な改正通訳案内士法施行に備え、同サービスではホストとなる地元ガイドを募集する。

 「Travee」はヒトこそがまさに「国の光を観せる」観光資源という思想から出発している。訪日外国人旅行者がサイト上で旅の目的に合わせた地域の魅力あふれるプランを選択することで、地元に精通した「Travee ガイド」とのマッチングが実現する。

 訪日外国人旅行者も「Travee ガイド」も、お互いにプロフィールやレビューを確認することができるため、両者とも選ぶ権利を持ちながら相手の素性が分かったうえでマッチングを行える。「Travee ガイド」が講習会や面談を通じて、自らがクオリティを保つことに積極的に取り組む仕組みになっていることも特徴の一つ。高いレビューがつくガイドに人が集まることが想定できることも、サービスの質を担保できる仕組みになっている。

 サービスの流れとしては、まず訪日外国人旅行者が希望日と参加人数をサイト内に入力してプランに申し込む。するとそのプランに対応可能な「Travee ガイド」に通知が発信され、ガイドは同行日と旅行者情報を確認したのちにエントリーをする。旅行者はそのエントリーされた「Travee ガイド」の中から、レビューや動画を確認してガイドを選択。この後に両者によるメッセージのやりとりを経てお互い合意すると正式なマッチングに至る。

 訪日外国人は2016年には2400万人を突破、4年連続で過去最高を更新している。訪日外国人旅行者の急増により、現在の通訳案内士制度では、通訳ガイドの量を確保することが難しくなっていた。そこで政府は14年より規制緩和に取り組み、5月26日に改正通訳案内士法が国会で成立した。今後この法律に沿った制度の準備がされた後にようやく新制度が成立する見通しになっている。

 現在の国家資格もそのまま維持されるため、資格者はより質の高いサービスを提供できる人材として活用される方向である。「Travee」のように無資格者も活用したガイドサービスが増加する一方で、旅行会社によっては信用性をアピールするために有資格者の活用に注力するところもある。現在、規制緩和によるガイドの質の低下を懸念する声が挙がっているだけに、外国語の能力のみならず地元の文化や歴史を愛する幅広い人材が期待されている。