技巧派揃いのスペインのなかでも図抜けた突破力や決定力を誇るサウール。チームプレーヤーとしての質も非常に高く、22歳とは思えない成熟度をA・マドリーでは披露している。 (C) Getty Images

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 現在、ポーランドで行なわれているU-21欧州選手権は、決勝戦(日本時間7月1日3時45分開始予定)を残すのみとなったが、ここに駒を進めたのがスペインとドイツである。

 有能な若いタレントを多く揃えた両チームだが、そのなかで今、最も注目を集めているのが、スペインのサウール・ニゲス。アトレティコ・マドリーで主力として君臨している22歳のアタッカーだ。
 
 今大会ではここまで5得点で得点ランキングのトップを走っている。準決勝のイタリア戦ではハットトリックを達成して決勝進出の立役者となり、ドイツとの決戦においても勝敗の鍵を握る重要な存在である。
 
 現在、そんな彼をバルセロナ、マンチェスター・ユナイテッドが獲得を狙っているとの報道がなされているが、サウールには現時点で、A・マドリーから離れるという考えはないようである。
 
「僕はこのクラブで幸せな日々を送ることができている。ここでは、自分が価値のある存在だと実感できるんだ。自分がA・マドリー以外のチームでプレーしている姿なんて想像できない。そんなことが起きたら、とても大きな驚きだよ」(『Omnisport』より)
 
 元々はレアル・マドリーの下部組織に所属していたが、いじめが原因で退団し、A・マドリーに移ったという経緯を持つサウール。彼のA・マドリーへの愛着、そしてこのクラブで味わっている充実ぶりは、想像以上に大きいようだ。
 
「出ていきたくないね。チョロ(ディエゴ・シメオネ監督)の信頼を得るのは簡単なことではないけど、僕にはそれができた。なのに、それら全てを捨てて、違うチームでゼロから始めるのはとても難しいことだよ」
 
 こう語ったサウール。では、A・マドリーに対しては何の文句もないということだろうか?
 
「でも、もう少しお金を稼ぎたいという気持ちもある。家族を助けてあげたいからね」
 
 A・マドリーは彼を留めるため、契約解除条項を4500万ユーロから8000万ユーロまで引き上げるつもりだということだが、ギャラアップのほうは? もちろんこちらの希望も叶えてあげられることだろう。