元祖日本人バックパッカーは誰?

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貧乏旅行は今も昔も、一定のはやりがあります。バックパッカー系の旅の代表的著作といえば沢木耕太郎の「深夜特急」シリーズでしょう。しかし、それより前にバックパッカー的な旅をしていた人がいます。それが小田実の「何でも見てやろう」(講談社文庫)です。

1959年の旅

小田実は、1959年、27歳の時に、帰国用航空券と200ドルの資金を持って世界一周旅行へと出かけます。いくら物価が安いといっても200ドルは無謀かと思うかもしれません。しかし当時は1ドルは360円の固定相場でした。7万2千円になります。そこに物価の安さを勘案すれば、なんとか旅ができる金額であったでしょう。1泊1ドルのユースホステルなどを宿泊場所に選びます。

何が書かれている?

「何でも見てやろう」に書かれている内容はなんでしょうか。旅行の観光ガイドブックに載っているような内容はありません。それよりも現地の安い食事や、トイレ事情といった、より身近で切実な話題でうめられています。それであるがゆえに、読者を外国を遠い場所ではなく、自らも踏み出してみようと、旅へといざなうきっかけともなっているといえるでしょう。