現在では世界3位の携帯電話メーカーとなっているファーウェイ。(c) 123rf

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 中国の通信機器大手メーカー、華為技術(ファーウェイ)が初めて日本での生産を開始する。日本経済新聞などが報じた。千葉県船橋市にあるDMG森精機の工場跡地と建物を転用して大型工場を新設し、年内にも通信設備や関連機器を量産する。中国企業が日本に本格的な工場を置くのは初めてという。

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 ファーウェイは、1987年に中国・深センで設立された民間企業。通信事業者向けのネットワーク事業や法人向けICTソリューション事業、消費者向け端末事業などを行っており、スマートフォンの販売においては世界第3位となる。2016年12月期の売上は約8兆7,316億円、純利益は約6,211億円だった。売上高の年平均成長率は24%と急速に拡大を続けている。

 またファーウェイは多数の特許を取得していることでも知られている。2015年12月時点で、同社の中国での特許申請数は5万2,550件、中国国外で3万613件となり、取得済の特許数は5万377件に上る。

 2005年には日本法人を設立、2016年時点で900人を超える従業員のうち、75%以上は現地採用し2012年から新卒採用も行っている。今回も新工場で生産管理の人材を採用する予定という。これまでは主に研究・営業拠点であったが、工場新設で生産にも乗り出す。顧客としてソフトバンクなどの大手通信会社があり、ルーターなどのネットワーク機器が主力となっている。日本国内での生産により、日本市場への供給を高める狙いだ。

 中国は「世界の工場」とも言われたが、人権費が上昇し、国内に工場を集約する理由がなくなってきている。また国内の景気は減速しており、国外市場の開拓を進めている。中国企業の生産分野での日本進出は、日本側にとっては雇用創出というメリットと同時に、技術流出のデメリットもある。ファーウェイは日本法人として、地域活動への貢献のほかワーキングマザーなど女性が活躍しやすい就業体制と企業文化の醸成にも力を入れている。今後待遇面などから、就職先の選択肢として日本企業と同様に中国企業が候補に挙がる可能性は十分ある。国内の人材の確保は、より一層難易度を増しそうだ。