(左)2017年6月撮影のこの写真に見えるのはすべてさまざまなプラットフォームのシェア自転車/(右)デポジットを払って会員登録し、自転車に貼ってあるQRコードを自分のスマホで読み込むことでカギが解除されて利用でき、どこでも乗り捨てることができる。深センでは普通の自転車よりもこのようなシェア自転車を見かけるほうが圧倒的に多い。ただしそれはここ1年ほどの話だ

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現代化とほぼ同時にインターネットが普及し、いわば「明治維新と高度成長が同時に来た」ような混沌状態にある中国。とりわけ深センは、イノベーションの格好の実験場といえる。レガシーのないところに最新技術が普及することで起こる社会変革について、急速に普及する自転車シェアリングサービスを通じて考えてみたい。(チームラボMake部 高須正和)

 中国では今、自転車シェアリングが急速に普及している──。

 そんな話題が、日本でもさまざまなメディアで紹介されるようになった。だが、その普及までには短期間のうちに紆余曲折があり、今も試行錯誤が続いている。

 1年ほど前、2016年の中頃までは、深センの移動手段といえば電気スクーターだった。法制度の狭間で免許もナンバーも不要の電気スクーターは中国全土で2億台以上売れたと言われ、深センの街中は電気スクーターに満ちていた。

 前回の記事(深センでは自販機もカラオケボックスもIoT化している)では、インターネット時代のサイバー法学の研究者、ローレンス・レッシグ(ハーバード大学教授)が挙げる、「人間の行動を制御するための4つの方法」を紹介した。「規範」、「ルール」、「アーキテクチャ(仕組み)」、「損得」の4つだ。急速に社会が変化する中国では「規範」や「ルール」の策定や定着が間に合わず、「アーキテクチャ」と「損得」の要素が多い。

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