最近、感動していますか?

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【あさイチ 40代からの感情老化】
もっと暮らしに感動を!心のアンチエイジング

「大好きだった恋愛映画やドラマで、なんだか感動できなくなった」「ファッションが、『まあいいか』とどうでもよくなってきた」。そんなアナタ、最近増えている「感情の老化」が始まっているかもしれませんよ。

原因の1つが、感情や意欲をつかさどる前頭葉の萎縮だ。人によっては40代から萎縮が始まるという。心のアンチエイジング方法を「オシャレ」「料理」「趣味のちょっとした工夫」から探る。

赤い服を着ると男性ホルモンが増え意欲モリモリ

心のアンチエイジングとはどういうことか。国際医療福祉大学大学院教授で精神科医の和田秀樹さんがこう解説した。

和田医師「加齢とともに前頭葉は萎縮していきます。同じ年齢の人で同じように脳が萎縮しても、意欲のある人、ない人がいます。60代で定年になり、暇になったからと起業した人を調査すると、ほとんどの人が失敗しています。成功した人は40代から意欲を持って準備してきた人だけ。40代から意欲的に生活することを心がけないと、60代で前頭葉がさびてしまい、新しい考え方を受け付けなくなるのです」

では、どうしたら感動し意欲的になることができるのか。和田医師が勧める第1の方法が「大胆なオシャレ」をすること。「感情の老化」が心配という尾形ヒデミさん(66)は、最近黒っぽい服ばかり着ている。黒い服が好きなわけではなく、「まあ、これでいいや」と投げやりな気持ちからだ。そこで和田医師は尾形さんに「思いっ切り明るい服を着ましょう」とアドバイスした。尾形さんは、ピンクのフリル袖のトップスとオレンジのニットを買った。夫のマサルさんは「なかなか変わっていい。黒しか見ていないから」とびっくりした様子。しかし、そのピンクのフリル袖を着て入ったレストランでは、「今度旅行に行こうか」と盛り上がった。

ゲストのタレント・井森美幸「いいことですね。女性は着る服が変わると気分も変わりますから」

和田医師「ピンクとか、赤い系統の服はとてもいいのです。赤い色は男性ホルモンを刺激し増やす効用があります。男性ホルモンには、意欲的になったり、社交的になったりする効果がありますから、女性にも大事なホルモンです。よく更年期をすぎた女性が、みんなでワイワイ旅行に行ったりするのは、女性ホルモンが減り男性ホルモンが増えるから。逆に男性は、高齢になり男性ホルモンが減ると、人付き合いが億劫になり、家に閉じこもりがちになります」
柳澤秀夫解説委員「すると、男性も赤いファッションを着るといいのですか?」
和田医師「(ネクタイを見せながら)そうです。だから私は今日、ピンクの柄のネクタイを着けてきました」

毎日の料理に「新しい経験」と「実験」を

和田医師は、派手な服にためらいがあれば、試着だけでもするといい刺激になり、色にこだわりがあるのなら、選ぶデザインを変えてみることを勧めた。年をとってからの前頭葉は、弱い刺激では活性化されない。だから少しずつでも服を変化させ、強い刺激にするといいそうだ。

和田医師が勧める第2の方法は、毎日の料理に「新しい体験」を加えること。料理は、分量を計る、手先を使う、味を確かめるなど複雑な作業が盛りだくさんで、とても頭を使う。そこで、料理で感情の老化を防ぐポイントが「実験」と「創造性」だ。澤田マキコさん(54)は話題のスーパーフード、キヌア料理に挑戦した。「美と健康にいいそうで、初めて買いました」と、あえてレシピを見ずに圧力釜で炊いた。15分炊くと少しやわらかい。そこで水を減らし再び炊く。そのうち「パンに使えるのでは」と思い、得意のパンに焼きあげた。

キヌアのサラダを作ろうとした時、庭で栽培しているイチゴとミントをトッピングすることを思い立った。盛り付けも可愛らしく工夫した。

澤田さん「おいしかったです。でも、頭が疲れました〜。ぐったりです」

和田医師によると、このように脳みそが汗をかくほど頭を使うことが前頭葉の活性化になる。昔、旅先を味わった異国の料理など、「思い出の味」に挑戦したりすることもいいそうだ。

和田医師が勧める第3の方法が、「趣味のプチ工夫」だ。たとえば、ここ数年「脳トレ」の1つとして人気の「大人の塗り絵」。色鉛筆を使って「塗り絵本」に彩色していくものだ。寿時(じゅじ)バンさんは十年ほど前に脳出血を発症し、リハビリ生活を送っている。寿時さんは、「大人の塗り絵」に工夫をこらしている。ただ平面的に塗るのではなく、写実的に塗ることを心がけ、自分のオリジナルの色を生み出した。色鉛筆で重ね塗りをして新しい色を作り、陰影を表現して絵から飛び出すようにリアルに描く。おかげで、言葉の回復が順調だ。

イタリア語教室から恋と情熱の「ラテン脳」に

3年前に週に1回、イタリア語教室に通いはじめた柿内サホコさん(66)は、趣味が高じてイタリア映画に夢中になった。そのうちあるイタリア人俳優に憧れるようになり、毎日、彼が出る映画のDVDを見ている。考え方もラテン的になり、メークやオシャレも「情熱的に」「挑戦的に」と凝るようになった。

柿内さん「俳優さんがとても色っぽく、遊び心のある方で、もう毎日ときめいて、キュンキュンしています。(柄物のパンツを2着取り出し)こういう服は、以前の私なら、決して、決して着なかったものです。心に力の炎がついて、さあ、行くぞ〜!という感じです」
柳澤解説委員「ちょっと、まずいじゃないですか。旦那さんの立場からすると、心穏やかではないでしょう。いいんですか、こういうの?」
MCの有働由美子アナ「ヤキモチを焼くことも脳の刺激になるんじゃない?」
和田医師「そうですね。(ヤキモチという)新しい体験をするわけだから、いいと思います。他にも少額の株式投資を始めることも、あくまで慎重に、という条件付きですがオススメです。投資には、トランプ大統領になったら、株が下がるといわれていたのに上がるとか、想定外のことが起こります。想定外のことに前頭葉は刺激されます。また、新たな出会いを求めてカルチャー教室に入るとか、これまでの人間付き合いを変えることも大事です」

番組では最後に、大阪市城東区の高齢者施設で行われている最新の取り組みを紹介した。今年2月から何と「ベリーダンス」教室を始めたのだ。70〜80代のオバちゃんたちが、ビキニにフリフリの色鮮やかな衣装をまとい、踊っている。勧めたのは、ベリーダンスの老化防止効果を研究中の兵庫医科大学の後藤章伸教授だ。

後藤教授「ベリーダンスは、脳の刺激になると期待されています」

ピンクのブラを身に着けたオバちゃんが体をくねらせながら語った。

オバちゃん「大好きなん、こんなん!」