香港・葵芳の丘の上にあるマンション「華景山荘」の外観(2017年5月25日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】早朝5時、香港北部の緑豊かな丘の上にあるマンションでコウラウンが鳴き始めた。葵芳(Kwai Fong)地区にある「華景山荘(Wonderland Villas)」と呼ばれるこのマンションは、まさに香港の政治的、経済的、そして社会的盛衰を目の当たりにしてきた。

「華景山荘」は1984年、英国が香港の中国への返還に合意した年に建設された。曲線美を表現した当時としては革新的なデザインの22棟の住宅棟に、クラブハウスやテニスコート、プールが併設された。

「華景山荘」の価格は上下を繰り返し、また上がりつつある。不動産バブルが起き、香港の住宅価格が世界最高水準となっているためだ。

 香港が中国に返還され特別行政区となった1997年、ウィニー・ウォン(Winnie Wong)さん(70)と夫は、寝室が三つある「華景山荘」の1区画を購入した。今となっては時代遅れのこのマンションだが、それでも1600万香港ドル(約2億3000万円)の価値がある。

「華景山荘」の住人は主に退職者やその家族、自然とのふれあいを楽しみたい人々だ。「こんなに自然豊かな場所はほかにない」「この静けさが気に入っているの」と、ウォンさん夫婦も特に引っ越す予定は立てていない。
【翻訳編集】AFPBB News