日本の文化や習慣に関する情報が世界に広まる一方で、誤って伝えられることも少なくない。近ごろはあまり見かけなくなったが、中国のネット上では一時期、多くの日本人からしてみればバカバカしく思えるようなことが「日本の伝統文化」としてまことしやかに語られていたのである。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本の文化や習慣に関する情報が世界に広まる一方で、誤って伝えられることも少なくない。近ごろはあまり見かけなくなったが、中国のネット上では一時期、多くの日本人からしてみればバカバカしく思えるようなことが「日本の伝統文化」としてまことしやかに語られていたのである。
 
 中国メディア・今日頭条は28日「女体盛りは日本の伝統ではなかった もてはやしているのはわれわれ外国人だった」とする記事を掲載した。記事は「中国人も西洋人も、女体盛りという独特な食事方法が典型的な日本の伝統だと思っている。しかし、事実はそうではないのだ」としている。
 
 そして「日本の食文化においては非主流のものであり、その形跡を見つける事すら困難なのだ」と説明。ハリウッド映画などで「女体盛り」を扱ったシーンが用いられたことで日本の伝統文化という誤解を産み、それが中国でも話題となり、日本文化の象徴とまで見なされるようになった
・・・というのが記事の分析だ。
 
 記事は「実際、日本ではなく外国のレストランで人気を集めており、日本を除く世界各地に女体盛りを目玉に客を寄せ集める『寿司店』が出現している。盛られる人の多くは高額な報酬に誘惑された留学生やアルバイターで、それを味わうのは西洋人なのである」と伝えた。
 
 さらに、日本では食品の安全に関する規制が相当厳しく、寿司や刺身を人体に乗せて提供する行為は、人の体温によってサルモネラ菌などの繁殖リスクが高まることから規制の対象になり得ると指摘。「もうこれを日本の伝統と思ってはいけない。観光地の周辺にある土産物店に現地人が行かないのと同じようなもので、日本人はそんなことほとんどしないのだ」と結論づけている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)