美人ボクサーとして人気を博す

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 マーティン・スコセッシが製作総指揮を務め、「セッション」のマイルズ・テラーが約13キロの減量を行って実在するアメリカ人プロボクサーを演じた「ビニー 信じる男」のトークイベントが6月28日、東京・渋谷のユーロライブで開催された。WBC女子ミニフライ級・現役世界チャンピオンの黒木優子が参加し、ボクサー目線で作品の魅力を解説した。

 世界チャンピオンの座に上り詰めるも、交通事故で首を骨折し、選手生命はおろか日常生活も困難な状態になったビニー(テラー)が、トレーナーのケビン(アーロン・エッカート)に支えられ、命がけで王座奪還を目指すさまを描く。「マネー・ゲーム」を手がけたベン・ヤンガーが監督と脚本を兼任した。

 「映画を見て、すごく試合がしたくなりました。“動きたい!”みたいな(笑)」と映画に触発された様子の黒木は「リハビリシーンは衝撃でした。“本当に実話?”って。ボクサーの私でもそう思ってしまった。超絶前向きじゃないと(できない)。タイトルの『信じる男』じゃないけど、信じる力なんでしょうね」とビニーのメンタルの強さに圧倒されたと語る。試合シーンでは、「体よりも動きを見ちゃう。“ここはもうちょっとこうした方がいい”とか“うまいな”とか。なぐっているところの技術もそうだし、(試合中の)表情もすごく見てしまいましたね」とボクサーならではの視点で見たと語った。

 ミニフライ級は「スピードが命」という黒木は、「私は、試合中にトレーナーに『常に指示を出してくれ』と言っているんです。指示があれば動く。でも、自分で考えると遅くなる。映画の中で、トレーナー(ケビン)が指示を出していたのを見て『私にも言って!』と思いました(笑)」とビニーだけでなくケビンにも注目。「自分も信じているし、トレーナーも信じてくれているのが何よりも心強い。はたから見て勝てないスタイルだったとしても、自分とトレーナーが信じていればすごく強くなるんです」と映画にも通じるボクサーとトレーナーの“絆”について言及した。

 ボクサーの舞台裏についても明かし「海外の選手は、試合中に調子がいいとガンガン来るんだけど、悪くなるとすぐ顔に出る。そういうとき“今が詰めどきや!”って思います。逆に日本人はなぐればなぐるほど強くなる」「対戦相手とは軽量のときと試合のときしか会わないんですが、(軽量時から)4、5キロを1日で戻してくる。軽量の際は水分を抜いているので、水分を入れただけで膨張するんです。肩幅とかが明らかに大きくなっていて、試合で会うと『え、本人!?』みたいになりますね」という黒木のトークに、観客は興味深そうに聞き入っていた。

 「ビニー 信じる男」は、7月21日から全国公開。