中国で「シェアサイクル」のサービスが登場してから、消費者に浸透していく速さは目を見張るものがあった。その一方で、自転車の放置や私物化など、利用者のモラルを問われる問題も起きている。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 中国で「シェアサイクル」のサービスが登場してから、消費者に浸透していく速さは目を見張るものがあった。その一方で、自転車の放置や私物化など、利用者のモラルを問われる問題も起きている。
 
 しかし、中国でシェアサイクルが急激に広まり、急速に消費者に受け入れられた理由は、その利便性に他ならない。利用料金が非常に安く、どこでも乗り捨てが可能な中国のシェアサイクルだが、中国メディアの今日頭条はこれほど、「自転車のシェアは非常に便利なのに、なぜ日本では普及しないのか」を分析する記事を掲載した。
 
 中国のシェアサイクル大手「Mobike(摩拝)」はこのほど、日本市場への進出を宣言したものの、先行きがあまり思わしくないことが既に中国メディア内で報じられている。記事は、「中国では神業とも言える利便性によって大衆に受け入れられているシェアサイクルが、なぜ日本では流行しないのか」と疑問を投げかけ、その理由を挙げた。
 
 まず日本の都市部では地下鉄、バス、鉄道といった公共交通機関が発達しており、シェアサイクルに残された「生存空間」はもはや残っていないと主張。また日本の道路事情も関係するとし、日本は都市の大小に関わらず、道路が狭いうえにすべての道に自転車専用道路があるわけではないことも普及を阻む要因としている。他にも、日本では自転車の駐輪場所が厳しく指定されているゆえに、好き勝手に自転車を停めた場合は回収されてしまうこともあるとした。
 
 中国では道路に自転車用の車線があることも多く、自転車の駐輪にあたっては日本ほど厳格な規定がないゆえに、非駐輪区域でない限りはかなり適当に駐輪することができる。中国のシェアサイクルが売りにしている「どこにでも乗り捨て可能」という利便性は駐輪をめぐる社会の寛容性にも大きく左右され、これが日本でシェアサイクルが普及しない要因の1つとなっている。
 
 中国人の発想の豊かさや企業の瞬発力には感服させられるが、シェアサイクルが普及したことで、至る場所で自転車のベルの音が鳴り響き、街が一層にぎやかになったように感じるのは日本人だからだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)