単眼カメラ+ミリ波レーダーのホンダセンシングを搭載

 2013年に発売された現行3代目ホンダ・フィットが、初のマイナーチェンジで安全・外装・内装・走りとも全方位的に進化。2017年6月30日より販売開始されることが、6月29日に正式発表された!

 ラインアップはほぼ従来どおり、ベーシックな1.3リッターガソリン車「13G」、上質な内外装を持つ1.5リッターガソリン車「15XL」、同じ1.5リッターながらスポーティな走りと内外装を備えて6速MTも設定する「RS」、1.5リッターエンジンに1モーター内蔵7速DCTを組み合わせた「ハイブリッド」の4タイプ。

 グレードは安価なものから、ガソリン車が「13G・F」、「13G・Lホンダセンシング」、「13G・Sホンダセンシング」、「15XLホンダセンシング」、「RSホンダセンシング」。ハイブリッド車には「ハイブリッド」、「ハイブリッド・F」、「ハイブリッド・Lホンダセンシング」、「ハイブリッド・Sホンダセンシング」が設定される。車両本体価格は142万8840円〜236万7360円。

 今回のマイナーチェンジでは、予防安全技術が従来のレーザーレーダーを用いた「シティブレーキアクティブシステム」から、単眼カメラとミリ波レーダーを組み合わせた「ホンダセンシング」へアップグレード。「13G・F」、「ハイブリッド」、「ハイブリッド・F」を除く全グレードに標準装備された。

 外観は「Low wide Gravity」をコンセプトに、前後ともウイング形状のバンパーを与えることで、低重心で安定感のあるスタイルを構築。フロントグリルとヘッドライトが連続するフロントマスクを備えたほか、インラインタイプのLEDヘッドライトとLEDフォグランプ、導光チューブを採用したLEDリヤコンビネーションランプを設定して、上質感を高めている。

「RSホンダセンシング」と「ハイブリッド・Sホンダセンシング」はさらに、専用デザインの前後スポーティバンパーとフロントグリル、サイドシルガーニッシュ、大型テールゲートスポイラー、ブラックドアミラー、16インチアルミホイールを装着して迫力をアップ。

 さらに「RSホンダセンシング」は、バンパーにオレンジライン、フロントグリルおよびリヤライセンスガーニッシュにダーククロームメッキバーを加えてスポーティさを強調。「ハイブリッド・Sホンダセンシング」はバンパーにシルバーライン、フロントグリルにブルークロームメッキバーを加えることで先進性を強めている。

 ボディカラーは新開発色がルージュアメジスト・メタリック、スカイライドブルー・メタリック、プレミアムアガットブラウン・パールの3色。新規設定色がルナシルバー・メタリック、シャイニンググレー・メタリック、プレミアムイエロー・パール2の3色で、全12色が設定された。

 インテリアの改良は質感アップに主眼が置かれている。スピードメーターの色が白基調に変更されたほか、ハイブリッド専用セレクトレバーのグリップ部を、「ハイブリッド・Sホンダセンシング」はクロームメッキ、それ以外のグレードはシルバーに変更された。

 シートおよびドアトリムも同様で、「15XLホンダセンシング」と「ハイブリッド・Lホンダセンシング」にはソフトウィーブとプライムスムース(人工皮革)を組み合わせたものを標準装備。さらに、ウルトラスエード(人工スエード)とプライムスムースを組み合わせた「プレミアムブラウン・インテリア」をメーカーオプション設定している。

「RSホンダセンシング」と「ハイブリッド・Sホンダセンシング」は、エクステリアのアクセントカラーとコーディネート。そのほかのグレードには黒を基調に洗練されたイメージが与えられた。

マイチェンなのにボディ剛性からエンジンまで手を加えた

 走りにも細部にわたり改良の手が加えられている。

 エンジンは、全タイプともカムシャフトの中空径を16mmから17mmへ拡大し軽量化したほか、ブロック軸間にスリットを入れることで冷却効率を高めてノッキングを抑制。ピストンおよびチェーン摺動部のフリクションも低減させた。

 ハイブリッド車用エンジンではさらに、吸気ポートの流動性を高めつつ、ナトリウム封入中空排気バルブを採用して、ノッキングを抑制しつつ燃焼安定性を向上。燃焼室のヘッドおよびピストン形状を変更してS/V比(表面積と容積の比)を下げることで、燃焼効率を高めている。

 空力面では、Aピラーおよびフロントバンパースポイラーの形状を変更し、Cd値を1.5%ダウン。燃費と走りを高次元で両立させている。 ボディではルーフサイド、サイドシルエクステンション、センターパネルロアー、リアクォーターパネル、リアピラーに補強材を追加したほか、前後ダンパーベース、リアダンパースプリングベースブラケット、ステアリングギアボックスステーの板厚をアップし、剛性を大幅にアップ。

 それに合わせてシャーシも、ステアリングのベアリング部の剛性を高め、ダンパーのバルブ構造を変更。ロールを抑え、ステアリングレスポンスを向上させながら、乗り心地も改善した。

 静粛性アップにも余念がない。全車でメルシートの板厚を2mmから3mmにアップしたほか、1.5リッターガソリン車および「ハイブリッド・Sホンダセンシング」ではダッシュボードインシュレーターの面積あたり重量を5kg/m2から7kg/m2へ増大。

「ハイブリッド・Sホンダセンシング」ではさらに、マスダンパーをエンジンマウントに配置したほか、フロアアンダーカバーの素材をプラスチックから吸音効果のある不織布に変更。各部の吸音断熱材とフロントコーナーガラスの板厚をアップし、遮音ガラスも用いることで、NVHを徹底的に低減している。

SUVルックのモデューロアイテムから攻撃的な無限まで楽しみ方も拡大

 ディーラーオプションとして購入できる、ホンダアクセスの純正アクセサリーと無限のカスタマイズパーツも進化した。 純正アクセサリーは、クロスオーバーSUVテイストの「クロススタイル」、スポーティな走りと内外装を与える「モデューロ」、「デイリーリュクスコレクション」をはじめとする女性向けアイテムからなる3つの方向性で展開。

「クロススタイル」では、フロントグリルカバーと前後ロアガーニッシュにシルバー、ボディサイドモールとホイールアーチに黒のアクセントを入れ、力強さをアップさせる。 「モデューロ」には、快適性と走りを両立させる「サスペンション」と「カスタマイズシート」に加え、安定性を向上させる「エアロフィン」を新たに設定。

 さらにRS専用として、RSロゴをあしらったデカールや専用フロアカーペットマットが用意された。 女性向けアイテムとしては、デニム調とレザー調を組み合わせたシートカバーやステアリングホイールカバーなどを継続設定する。

 そのほか、各部のイルミネーションに白色LEDを採用したほか、肌が自然な色合いに見える高演色LEDを用いた「スタイルチェックライト」を設定。本革製セレクトノブやオットマン、純正ナビ「ギャザズ」およびマルチインフォメーションディスプレイの画面に障害物の位置と距離を表示する「パーキングセンサー」も用意される。

 無限では、「RSホンダセンシング」と「ハイブリッド・Sホンダセンシング」向けに専用のフロントバンパースポイラーと前後アンダースポイラー、フロントグリルを、その他グレード向けにも、異なるデザインの前後アンダースポイラーとフロントグリルを設定した。

 エクステリアパーツとしてはそのほか、エンジンルームの熱気を排出するエアアウトレットを備えたエアロボンネットや、テールゲートスポイラー、テールゲートガーニッシュ、ベンチレーテッドバイザー、ドアハンドルプロテクターを用意。

 機能系パーツとしては、ハイブリッド&13G用とRS&15XL用それぞれに専用開発したスポーツサイレンサー、RS&15XL&13G用とハイブリッド用とで異なるセッティングを与えたスポーツサスペンションなど、様々なアイテムをラインアップしている。

 初代以来クラストップの座を堅持している居住性とユーティリティに、グレードアップした走りと内外装の質感を加えた、進化版ホンダ・フィット。近頃は販売台数でトヨタ・アクアとヴィッツ、日産ノートの後塵を拝することも少なくないが、今回のマイナーチェンジを機に、クルマの完成度とセールスの両面で頂点を狙う!

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