土屋太鳳「セリフが出てこない」『兄こま』過酷なシーンの裏側を告白

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映画『兄に愛されすぎて困ってます』は、コミックス累計180万部を突破した、夜神里奈による同名少女漫画を実写化。全くモテない女子高生・橘せとかが、ヤンキー系ツンデレお兄・橘はるか(片寄涼太:GENERATIONS from EXILE TRIBE)をはじめ、いろんなタイプの“兄系イケメンズ”に突然愛されまくるという、女子にとってはまるで夢のような設定が話題を呼んでいる。せとかのことをいつも第一に想ってくれて、守ってくれるオトナな年上イケメン=“兄系イケメンズ”たちとの甘く切なくちょっぴりキケンな、これまでにない究極の<愛されすぎ>ラブストーリー。

そんな本作でヒロイン・せとかを演じているのは、NHK連続テレビ小説『花子とアン』『まれ』をはじめ、映画『orange-オレンジ-』『PとJK』といった話題作に出演、さらに『フェリシーと夢のトウシューズ』『トリガール!』『8年越しの花嫁』などの公開も控えている、土屋太鳳さん。このインタビューでは、オファーを受けた際の心境や思い入れの強いシーン、現場での共演者の方とのエピソードなどについて語っていただいた。

――出演が決まった際の心境はいかがでしたか?

とても驚きました。すごく可愛らしいお話ですし、夜神先生が書かれたせとかちゃん自体もすごく可愛い。自分が演じることによって、可愛いせとかちゃんや、原作のファンの方に対して失礼にならないか、イメージを崩してしまうんじゃないかと不安に思いました。なので、せとかちゃんを演じさせていただくにあたり、しっかりと原作を読みこませていただきました。

――せとかはどんな女の子ですか?

読めない子です。すごく明るくて元気で、恋に恋している女の子だなというのはあったのですが、「なんでこの子はこんなにふわふわしていて、いろんな人に告白しているんだろう?」という疑問が湧いてきたんです。これまではどんな過酷な役や不思議な設定でも、「こういう風な未来であってほしいな」や、「こうあって欲しいな」というのが想像できたんですけど、せとかちゃんの場合は想像ができなかったです。積極的に見えながらも全体的には受け身なふわふわ感ってどこから生まれているのかなと。幸せな生活を送っているけど、何かが本能的に違うなって感じていて、その不安がふわふわした感じにつながっているんだと思いました。誰しもが感じたり、私自身も普段から生きていて、何か浮いているなとかって感じますし、本当の自分を受け入れてくれる人だったり、本物の愛情を探していることだと思うんですけど、そういった不安が私もありました。なので、その不安感とせとかちゃんのふわふわ感みたいなのが重なればいいなと思って演じました。自分自身とは全体的に内面も外見も真逆なので、それは大変でした。

――印象的なシーンは?

お兄と本当の兄妹じゃないとわかったシーンです。せとかちゃんが漠然と感じていた不安の正体がわかるシーンだと思います。“明るいせとかちゃん”と周りの家族や友人に求められてきたせとかちゃんでもあると思うんです。でも、本当の兄妹じゃないってわかった時の、せとかちゃんの動転した感じだったり、「答えてよ、お兄!」と詰め寄るところは、やっと今まで本能的に感じていた不安を吐き出せて、“本当のせとかちゃん”になれたのかなと思えるシーンです。

――そのシーンの撮影はいかがでしたか?

せとかちゃんは言い終わった後に、改めてお兄の手の温かさを感じたと思います。私は役として生きるというのが目標なんですけど、役として生きるためには役のことを考え続けたり、足掻くことが必要と。そうすると、気持ち的にはすごく辛くて、ずっと一緒にいた兄妹が、実は本当の兄妹じゃなかったというのは辛いこと。あと、「赤の他人」というセリフが出てくるんですけど、このセリフを言おうとすると、セリフが出てこなくなってしまって……。感情を出す場面だったのですごく大変でした。それにすごく寒い現場だったんですけど、片寄さんが温めてくれたり、私の気持ちができるまで現場のスタッフさんも何時間も待ってくれたりして、あのシーンが完成しました。