香港は間もなく英国から中国に返還され20周年を迎えるが、貧富の格差は拡大の一途をたどっている。

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2017年6月25日、香港が英国から中国に返還されて間もなく20周年を迎える。中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は6月29日から7月1日に香港を訪問し、記念式典に出席する。米華字メディア・多維新聞が伝えた。

珠江デルタと香港・マカオからなる「粤港澳大湾区戦略」や、国を挙げての経済圏構想「一帯一路」が推進される一方で、香港では貧富の格差が拡大の一途をたどっている。

労働者の権利が保障されていないことが社会的格差拡大の一因になっている。返還以前から、香港の労働環境の悪さや長時間労働は問題になっていたが、それでも相応の手当が支払われたり、雇い主が食事に誘ったりなどの待遇もあった。しかし、金融資本がすべてを握るようになると、長時間労働は当たり前となり、底辺からの声は完全に無視されるようになった。

労働時間は長いのに、交通費も家賃も高く、将来の希望も持てない。若者はなんとか生きる場所を見つけようとするが、何も見いだせない状況にある。また、経済的基盤の弱い高齢層でも、貧民街のような場所で苦しい生活を強いられる人は少なくないという。

親中派の林鄭月娥(キャリー・ラム)氏が新たな香港行政長官に当選したが、現在の香港には多くの勢力が乱立し、社会的亀裂は深まる一方となっており、格差拡大の解決策はいまだ見いだせないままとなっている。

元香港立法会議員で、労働組合・香港工聯会の副理事長を務めている陳婉嫺(チャン・ユエンハン)氏は、「習近平氏が香港で私に会うなら、底辺の人々の現実を見せてあげたい」と話している。(翻訳・編集/岡田)