稀勢の里もその素質を高く評価しているという阿武咲〈写真:時事通信フォト)

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 7月9日に初日を迎える大相撲名古屋場所は、先場所同様、“荒れ模様”となりそうだ。新番付では実力派が上位に名を連ねてくる。

「まず面白いのは“キャラはネガティブだが立ち合いでは絶対に逃げない”で知られる正代が再び横綱・大関と対戦のある位置まで上がってくること。さらに貴乃花部屋のホープである貴景勝、押しの強さに評価が集まる北勝富士も出てきた。この2人は三役以上と総当たりになるのは初めてで、ダークホース的存在になってくる」(若手親方)

 先場所、前頭10枚目で11勝4敗と勝ち越した“新・技のデパート”こと宇良も幕内上位に躍進。横綱相手に抜群の運動神経を活かしたアクロバット相撲が通用するか注目だ。

 新入幕ながら5月場所に10勝5敗で敢闘賞の阿武咲も、成績次第では最上位と対戦のある位置に。

「阿武咲はガチンコ・貴乃花一門の阿武松部屋の期待の星。先日、阿武松部屋に出稽古に来た稀勢の里も阿武咲を相手に4日間で71番もの三番稽古をした。横綱がその素質を高く評価しているということ」(同前)

 三役の面子を見ても先場所、2横綱を破って殊勲賞を獲得した御嶽海らガチンコ勢が存在感を放つ。

「御嶽海には地元・長野から応援団が大挙してやってくる。揃いのTシャツで横断幕を張るので、本人も気合い十分」(協会関係者)

 5月場所で番付上位にいた千代の国、遠藤、隠岐の海、千代翔馬、大栄翔ら実力派の“ガチンコ十勇士”は、土俵を沸かせたものの、ガチンコゆえに星勘定が不安定で大きく負け越す結果に終わった。

「彼らは7月場所では番付を下げることになったが、代わりに上がってくる面子が本当に面白い。横綱・大関と初顔合わせになる新鋭を中心とした“新・ガチンコ十勇士”は、先場所以上に下克上を演出してくれるはずだ」(前出の若手親方)

 故障明けの横綱・稀勢の里の出場を危ぶむ声もあるが、それでも盛り上がりには事欠かない場所となりそうだ。

※週刊ポスト2017年7月7日号