(写真提供=FA photos)安田理大

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今季初の待望のゴールがついに生まれた。韓国Kリーグでのことだ。

6月26日、韓国ではKリーグ・チャレンジ(2部リーグ)の第18節が行われたが、安山(アンサン)グリナースFC対釜山アイパーク戦で、釜山アイパークに所属する安田理大が後半14分に左足で押し込んでKリーグ初ゴールを決めたのだ。

ガンバ大阪などで活躍し、2007年にはナビスコカップのニューヒーロー賞とMVPをダブル受賞、日本代表歴もある安田。昨季限りで名古屋グランパスとの契約が満了した彼は今季からKリーグの釜山アイパークの一員となったが、ついに初ゴールを決めた。

安田の活躍はメインニュースにも

昨季はFCソウルに高萩洋次郎、蔚山現代に増田誓志といった日本人選手が活躍したKリーグ。

だが、高萩はFC東京に、増田はUAEのアル・シャールジャに移籍してしまったため、Kリーグ・クラシックでプレーする日本人は光州FCに所属している和田倫季のみだ。

そんな中で飛び出した安田の待望のKリーグ初ゴール。

安田は安山戦で1アシストも記録しチームの勝利に大貢献したこともあって、スポーツ新聞『スポーツ朝鮮』では「日本代表出身の安田、1得点1アシスト」と報じられ、そのヘッドラインが韓国最大手ポータルサイト『NAVER』のスポーツニュースコーナーで、夜のメインニュースとして扱われたほどだ。

安田の活躍もあって、釜山アイパークはチャレンジ2位にある。

釜山アイパークは、その前身となる釜山大宇(プサン・デウ)ロイヤルズ時代にはアジアクラブ選手権を制し、90年代にはKリーグ史上初の3冠を達成した名門クラブだったが、2015年にチャレンジに降格。昨季は元大宮アルディージャの渡邉大剛を獲得したが、彼はわずか数カ月で釜山を離れてしまうなど混乱が続き、チャレンジ5位に終わった。

渡邊大剛がシーズン序盤に韓国特有の理不尽さも示唆していたが、それを最後まで修正できかったことも原因だったかもしれない。
(参考記事:日本人Kリーガー渡邉大剛が見て感じた“日韓サッカーの決定的な違い”

ただ、今季から新たなに指揮を執るチョ・ジンホ監督のもとでチームは組織力と結束力を高めて安定した成績を残している。この勢いを持続していけば、クラシック昇格も現実味を帯びてくるだろう。

経験豊富なベテランでもある安田にかかる期待も大きい。前出の『スポーツ朝鮮』の記事のコメント欄には、こんな書き込みもあった。

「ヤスダサン、ホントウニスゴイプレーデス」「これを機に安田を主力に起用せよ」

序盤はケガで出遅れた安田だが、ここにきて釜山サポーターたちの心を掴んだようでもある。

昨季は高萩洋二郎がFCソウルの中心選手として活躍し、クラシック優勝の美酒を味わった。

高萩は昨季、リーグ戦32試合に出場して1得点4アシストを記録。韓国人サポーターからも絶大な支持を集め、 Kリーグ優勝セレモニーでは古巣・広島のユニホームも掲げるなど、大きな注目を浴びた。間違いなく、韓国で最も愛された“日本人Kリーガー”だった。

今季は安田がかつての名門クラブのクラシック昇格に大貢献し、Kリーグにおける日本人選手の価値を高めてくれることを期待したい。

(文=慎 武宏)