欅坂46・佐藤詩織 × 渡辺梨加の名コンビ再び “恋する中学生”をどう演じた?

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 出席番号14番・永嶺みこ(長濱ねる)による、先生救出計画の失敗。それは、明らかに故意的な永嶺の行動が起こしたものだった。謎は深まるまま、生徒達の舞台は体育館からプールへと移る。

(参考:欅坂46・長濱ねるは何を隠す?

 先週放送の第6話では、12番・須原美空(鈴本美愉)と生徒達の担任教師である畑田公介(原田龍二)の禁断の恋が描かれた。第7話では、9番・佐野静香(佐藤詩織)と20番・若本杏奈(渡辺梨加)にスポットが当たる。

 佐藤と渡辺の2人で筆者が思い出すのは、昨夏放送のドラマ『徳山大五郎を誰が殺したか?』(テレビ東京)において、物語終盤の鍵を担ったことだ。佐藤は、最終話直前まで目立った活躍はなかったが、物語を引き立てるフェイクの犯人役として視聴者の推理を惑わせた。薄暗がりの教室の中、不気味な絵画を前に立つ佐藤のヒール役としての演技は見事なものであった。そして、渡辺は事件の真犯人として、ドラマの最重要キャラを演じた。何と言っても、渡辺の独白シーンは普段の寡黙な彼女のイメージからは想像できない、驚くほどの演技力。渡辺の罪を、佐藤がかばいあった後に、「名前分かんないけど」「佐藤だよ!」という名シーンが生まれたコンビでもある。

 そんな2人が、『残酷な観客達』(日本テレビ系)で演じるのは、先輩に憧れる中学生役。タブレットに溢れる誹謗中傷コメントの中で、いつも生徒達に優しいコメントを送っていたのが、内野悠人(前田公輝)だった。佐野と若本は、プールを見て水泳部だった彼を思い出す。4年前を回顧するシーンで2人は中学生を演じているわけだが、実際には佐藤と渡辺は成人を迎えている。先輩に恋い焦がれる淡い中学生の演技は、違和感なく至ってナチュラルだ。『残酷な観客達』では、たびたび生徒の過去と現在が交錯していく。佐野は、先輩にお守りをプレゼントした若本に恨みを持っていた。佐野はずっと先輩を遠くから見つめていたかった。4年後の今、2人の考えの違いが、佐野の口から若本へ、未練として打ち明けられる。『徳誰』の演技と比較して見えてくるのは、2人の演技のギャップだ。純真無垢な中学生役と、ヒステリックな犯人役。特に渡辺に関しては、口数の極めて少ない普段の姿を知っているからこそ、女優としての未知の領域を感じずにはいられない。

 『残酷な観客達』は、第6話から物語の進み方が少し変わった。観客達が、物語に少しづつ関わるようになってきたのだ。さらに、箱に囚われていた教師の畑田は、逃げ道のヒントとして生徒達をプールへと向かわせるが、第7話のラストで拘束が自演であることが分かる。第6話をよく見直すと、永嶺によって計画が失敗に終わった瞬間、発狂する畑田の表情は笑みを浮かべていた。永嶺と畑田はグルなのか。謎は深まるばかりだ。

(渡辺彰浩)