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今年のフジロックにコーネリアスと小沢健二が出演


4月7日に『FUJI ROCK FESTIVAL ’17』の出演アーティスト第4弾が発表されるやいなや、ネット上はざわざわとし始めた。この日発表になった11組のなかにコーネリアスの名前があったからだ。


3月の第2弾発表には小沢健二の名前もあったが、そのタイミングで小沢はオフィシャルサイトで「あ、フリッパーズ再結成とかそういう暇はまったくありませんので、よろしくお願いします」と、まるでコーネリアスが出演することを暗示するかのようなコメントを出していた。


そして、6月2日に明らかになったステージ別ラインナップで、ふたりが同じ日に出演することがわかると、さらに騒然。否定はされたものの、互いのステージで共演はあるのか、何か起こるのかというような憶測という名の希望がネット上を駆け巡った。


一方、コーネリアスこと小山田圭吾もフジロックのオフィシャルインタビューで、小沢のコメントに対して「じゃあ(再結成は)ないんですよ、きっと(笑)」と答えている。まるでフリッパーズ・ギターが活動していたときのような、ふたりのやりとりに懐かしくなりつつも、やきもきしているファンもきっと多いはず。


それだけフリッパーズ・ギターが遺した音楽が今も愛されているということだし、彼らがパイオニアとなった渋谷系の音楽が現在のシーンに影響を与え続けていることにも繋がってくると思うのだ。



 


なぜ、渋谷系の音楽が今も話題となり続けているのか


なぜ、フリッパーズ・ギター、そしてピチカート・ファイヴやオリジナル・ラヴといった渋谷系の音楽が今も新鮮で、話題となり続けているのか。それは60〜80年代の普遍的な音楽をルーツとしているところにある。


ソフトロックと呼ばれた美しいメロディやハーモニーを持つポップスや、グルーヴ感のある70年代のソウルやファンク、そして繊細で洗練された80年代のネオアコースティックを下敷きにして、キャッチーなメロディやサウンドに仕立て上げる。


ミュージシャンでありながら、豊富な音楽知識を備えたアレンジャーとしての役割も大きく担っていたのが渋谷系ミュージシャンの特徴で、フリッパーズ・ギターのふたりやピチカート・ファイヴの小西康陽たちがレコードコレクターとしての側面も持っていたことも大きい。


レコードを通して知った素晴らしい音楽を再編集するように自らの音楽へと昇華させたのが渋谷系であり、今もってみずみずしさを失っていないのは年月の経過とは無縁の名曲たちがベースとなっているからだ。




現在、渋谷系の影響はアニソンにまで及び、そのキャッチーなサウンドはすっかり定着したと言える。


そんななか、小沢健二は2月に突如、19年ぶりとなるニューシングル「流動体について」を発表。そして、コーネリアスは坂本慎太郎らを迎えた10年ぶりのニューアルバム『Mellow Waves』を6月28日にリリースした。


ふたりとも今は何かの音楽を意識的に下敷きにするのではなく、自らのなかから自然に生まれたメロディやサウンドを楽曲へと紡ぎあげている。その意味ではもはや渋谷系のカテゴリーに入れてしまうには無理があるが、その親しみやすく普遍的な音楽性は変わってはいない。そんなふたりをあと1ヵ月後、苗場で観られるのが楽しみだ。





TEXT BY 逢坂 登



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