この日はノーゴールに終わったイバだけど、フィジカルの強さはもはやJ2レベルではないね。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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[J2リーグ20節]横浜FC 0-1 湘南/6月25日/ニッパツ
 
 横浜FCがベルマーレをホームに迎えての一戦。J2の上位対決ということもあり、スコアこそ1-0だったけど、見応えのある好ゲームだったね。
 
 なによりも目を引いたのが、横浜FCのイバと、ベルマーレのバイアのバトル。以前からイバの身体の強さはJ2レベルではないと思っていて、この試合でも随所にパワフルなプレーを見せていたけど、それをシャットアウトしたバイアも見事。とにかく球際が激しくて、J1でもなかなかお目にかかれない個と個の勝負だった。
 
 試合の内容としては、お互いに長いボールを軸に攻撃を繰り出していたね。おそらく、短くつないで中央から崩すにしても、そこで引っかけられてカウンターを喰らうのを嫌がっていたからだと思う。
 
 まずは前線に当てて、そこからの落としを2列目が拾ってゴールを目指す。横浜FCならイバ、ベルマーレならジネイが基準点となって、味方を前向きにプレーさせる。
 
 もっとも、ベルマーレの1点リードで迎えた後半は、当然ながら、ホームの横浜FCが前に出てくる回数が増えてきた。ただし、なかなか同点ゴールが奪えずにいると、ベルマーレは相手が前掛かりになっているその隙を突いて、カウンターを仕掛ける。
 
 そこで2点目が早く決まっていれば、勝負はすぐに決していたと思うけど、ベルマーレも決定機をモノにできず、最後まで一進一退の攻防が続いた。
 
 結局、後半はどちらも譲らなかったけど、ペースはベルマーレが握っていたよね。お互いに前半から素早く攻守を切り替えて、アグレッシブに戦い抜いたとはいえ、そういうスタイルはベルマーレのほうが慣れているというか、一枚上手だった印象だ。
 
 同じようなサッカーがぶつかり合えば、その戦術の経験値の高いほうが勝つ。その意味では、ベルマーレの勝利は納得がいった。
 
 一方、残念ながらホームで手痛い黒星を喫して、順位も3位から7位に落ちてしまった横浜FCだけど、個々を見ると、楽しみなタレントがいると思ったよ。

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 イバの凄さはすでに触れたけど、横浜FCで注目したいのが、2列目の野村とボランチの佐藤だ。
 
 野村はテクニックがあって、非凡な攻撃センスを感じるね。できればもっと高い位置でプレーする時間が増えれば、彼の良さがさらに引き出されて、相手にとって怖い存在になると思う。
 
 佐藤はボール捌きのテンポが良くて、俗に言う“サッカーを知っている選手”。一見すると、ふらふらとスローにプレーしているけど、視野が広くて、見ている場所が良い。
 
 このふたりに、イバを加えた横浜FCの3人組は、ぜひスタジアムに足を運んで見てほしいね。フィニッシュに至る過程で、彼らはハイレベルなプレーを披露してくれるはずで、きっと楽しめると思う。
 
 今季は上位争いに食い込んでいる横浜FCだけど、その勢いがフロックではないことを再確認できたゲームでもあった。
 
 スピーディなサッカーは小気味良いし、前でしっかりとボールが収まるから、割り切って長いボールをシンプルに使う時もあれば、中盤からつないで崩すこともできる。
 
 ベルマーレが上位をキープするのは、そのチーム力を考えても、ある程度は予想できたこと。横浜FCは7位にランクダウンしたとはいえ、このままズルズルと落ちるとは思えない。今後の躍進に期待したいね。