発売が決まった「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」(ミニスーファミ)

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シャープの公式ツイッターアカウントが、任天堂の復刻版ゲーム機「ミニスーパーファミコン」について、一部の収録ソフトの価値を「0円」と評するツイートを投稿し、インターネット上で批判が相次いでいる。

問題の投稿を寄せたのは、「シャープ製品」(@SHARP_ProductS)。同アカウントは「誤解を招いた」などとしてすでに該当の投稿を削除しているが、ネット上では今も「きちんと説明すべき」「謝罪しろ」などの批判が止まない状況だ。

「私の思い出を価値に換算していくと...」

シャープ製品」アカウントは2017年6月27日朝、「ミニスーファミ」発売を伝える任天堂公式ツイッターの投稿にリプライ(返信)する形で、

「面白そうだけど... 冷静に、私の思い出(略)を価値に換算していくと...」

とコメント。この投稿には、ミニスーファミ本体に収録されるゲーム作品21タイトルの「価値」を値段付けした表が添付されていた。

シャープ製品」が制作したこの表では、収録作品のうち「ロックマンX」や「聖剣伝説2」など8タイトルを「0円」の価値しかないと評している。その他の作品についても、その価値は数百円程度としており、全21タイトルの合計額は4600円。なお、「ミニスーファミ」のメーカー希望小売価格は7980円(税別)だ。

ちなみに、収録作品の中で最も高い値段が付いていたのは、ゲームファンの間で「幻の作品」と言われる未発売タイトル「スターフォックス2」で1000円だった。

このように、企業の公式アカウントが他社の製品を「値段付け」したことに対し、ツイッターやネット掲示板では、

「個人がやってても引くのに、企業アカウントが他社製品を文字通り『値踏み』するのは何考えてんだとは思う」
「自社の製品が同じようにツイートされた場合とか考えないんだろうか?頭悪すぎない?」
「自社の家電が0円の価値しか無いって言われても納得するのだろうか」

といった批判が殺到。そのほか、こうしたツイートを任天堂に返信する形で送ったことに対し、「どういう精神状態だったら企業垢(垢=アカウントのこと)から企業垢にリプライで喧嘩売れるんや」などと呆れるようなコメントも目立った。

シャープ「社内で対応を検討している」

その後、「シャープ製品」アカウントは6月27日午前に、

「私の表現が良くなくて、誤解されている方がいるので、正確に表記した表はこちらでございます」

として、「0円」と値段付けしていた部分を「未購入」へと修正した表を公開。しかし、これに対しても、「そういう問題じゃない」との批判が相次いだため、

「誤解を生むツイートでありました。当該ツイート削除させて頂きました。ご指摘ありがとうございました」

とツイートし、問題視された投稿を削除したことを報告していた。だが、ツイートの削除後もネット上の批判は止まず、ツイッター上では、

「削除だけじゃなくて公式に謝罪しろよ」
「どういう意図であんなツイートしたのかきちんと説明すべきではないでしょうか」

といった批判的な声が相次ぐ「炎上状態」となっている。

J-CASTニュースは28日昼、シャープ広報部に対し、今回の投稿について(1)「誤解を招いた」としているが、投稿の真意とはいったい何だったのか(2)謝罪の予定はあるか――の2点を取材で質問したが、

「社内で対応を検討している最中のため、現時点では回答することはできない」

との返答だった。

(6月28日18時30分追記)

シャープ製品」ツイッターアカウントは28日夕、「皆様に不愉快な思いをさせてしまいましたことを、心からお詫びいたします」とした謝罪文を投稿した。全文は以下の通り。

皆様へ

昨日、シャープ製品公式Twitterにおいて、任天堂株式会社様の新製品に関して、不適切な発言をしてしまいました。任天堂株式会社様に多大なるご迷惑をおかけするとともに、皆様に不愉快な思いをさせてしまいましたことを、心からお詫びいたします。

企業アカウントの発言として、節度や配慮、ならびにマナーにも欠け、かつ、その後の対応についても不適切でありましたことを深く反省しております。今後、このようなことを繰り返さぬよう取り組んでまいりますので、引き続きご支援・ご指導賜りますようお願い申し上げます。

(※)なお、シャープが謝罪したことに伴い、この記事の主見出し「シャープ、『値踏みツイート』で大炎上」を「シャープ、『値踏みツイート』で謝罪」に変更しました。