米首都ワシントンで開かれた「2017年人身売買報告書」の発表会見で発言するレックス・ティラーソン米国務長官(2017年6月27日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】レックス・ティラーソン(Rex Tillerson)米国務長官は27日、米首都ワシントン(Washington D.C.)で世界各国の人身売買対策に関する年次報告書「人身売買報告書(Trafficking in Persons Report)」を発表した。

 中国については人身売買の取り締まりなどがほとんど行われていないとして評価を1段階引き下げ、スーダンや北朝鮮と並ぶ最低ランクに位置づけた。

 報告書は、中国西部に住むイスラム系少数民族ウイグル(Uighur)族が強制労働に従事させられているとしたほか、中国政府は人身売買の被害者である可能性を確かめないまま多数の北朝鮮人をまとめて送還していると指摘し、「人身売買撲滅に向けた最低限の基準を十分に満たしておらず、基準を満たすための意味のある取り組みもしていない」と中国を批判した。

 通商問題や北朝鮮の核問題をめぐり実利的な米中関係構築を目指し、厳しい中国批判を避けてきたドナルド・トランプ(Donald Trump)米政権が、初めて人権問題で中国を明確に批判する形となった。

 報告書の発表に際し、トランプ大統領の長女で大統領補佐官のイヴァンカ・トランプ(Ivanka Trump)氏は、すべての政府には人身売買に加担した人物を訴追する責任があると述べた上で、「人身売買を終わらせることはトランプ政権にとって外交上の主要な優先課題だ」と述べた。

 経済や安全保障分野では細かい具体的な課題に焦点を当てる一方で人権問題は抑制的に扱ってきたトランプ政権が、人権問題を外交政策の主要課題として扱う兆しとも受け止められる。
【翻訳編集】AFPBB News