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遺伝性の神経の病気で、難病指定されているハンチントン病。難病情報センターによれば、この病気の症状として知られているのは、自分の意思とは関係なく体が動いてしまう不随意運動です。ほかにも、うつ状態や感情が爆発したりするなどの精神症状、物事の判断力や記憶力などが低下する認知機能の低下などが起こる病気です。

この病気が起こる原因は、第4染色体のなかにあるハンチンチン(またはIT15)と呼ばれる遺伝子に異常が起こっていることなんだそう。日本での患者数は100万人に7人程度と言われていますが、いまだに治療方法がわかっていません。

そんなハンチントン病に対して、遺伝子編集の技術CRISPR治療が有効かもしれないとのことで、エモリー大学の科学者たちがマウスによる実験を始めたそう。Journal of Clinical Investigation によると、ハンチントン病と同じ遺伝子を持つように設計したマウスを使い、CRISPR-Cas9で遺伝子の一部を切断。その数週間後、マウスの運動能力に改善が見られたと報告されています。

科学者たちは、この治療法はハンチントン病だけでなく、ほかの神経変性疾患にも有効ではないかと考えているようです。

CRISPRを使った治療はまだまだ研究段階ですが、中国ではすでにヒトを対象にした臨床試験が行なわれています。アメリカでは、来年にガン患者を対象にした臨床試験を予定しているそうです。

実用化にはもう少し時間がかかりそうですが、将来、治療方法として確立されることを期待したいですね。

・「ゲノム編集じゃ天才は作れない」専門家がCRISPRの限界を解説

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Source: Journal of Clinical Investigation, 難病情報センター

Kristen V. Brown - Gizmodo US[原文]
(小松亜矢子)