By Marius B

無数の記事が掲載されるインターネットの世界では、いかに読者の目を引きつけて「読みたい」という気持ちを惹起させるかが重要です。さらに近年は「SNSでいかにシェアされるか」がPVをアップさせる上で重要なポイントとなっているのですが、SNSでのコンテンツの拡散状況を分析できるSEOツール「Buzzsumo」は、なんと1億件もの記事の見出しとシェア状況を分析し、SNSではどのような記事タイトルが有効なのかを明らかにしています。

We Analyzed 100 Million Headlines. Here’s What We Learned (New Research)

http://buzzsumo.com/blog/most-shared-headlines-study/

◆SNSで「バズる」フレーズ

Buzzsumoは、2016年3月1日から5月10日までに公開された1億件の記事をもとに、Facebookで「いいね!」やシェア、コメントされた記事の実態を明らかにしています。そのなかで、最もFacebookでエンゲージされた記事に含まれていたフレーズは「will make you」だったとのこと。



「will make you」は、「24 Pictures That Will Make You Feel Better About The World(世界について楽な気持ちになれる24枚の写真)」や「What This Airline Did for Its Passengers Will Make You Tear Up - So Heartwarming(この飛行機会社が乗客に施したことはあなたを涙させ、あたたかい気持ちにさせる)」といったタイトルに使われているもので、読み手に何かを与えることを予感させるタイトルになっています。つまり、読者に「この記事を読むことで何らかの影響がうまれる」という印象を抱かせるという、何らかの報酬を期待させるものとなっており、その効力の強さは2位の「this is why(〜する理由)」をダブルスコアで大きく引き離していることからも明らかといえます。

また、読み手の感情に訴えかけるタイトルのつけ方もFacebook上では有効だった模様。「Tears of joy(喜びの涙)」や「Make you cry(あなたを涙させる)」「Give you goosebumps(鳥肌ものの◯◯)」「Is too cute(可愛すぎる◯◯)」「Shocked to see(ショッキング画像)」など、閲覧後の気持ちの変化をダイレクトに予感させるタイトルが最も効率よく関心を惹いている模様。「Can’t stop laughing(笑いが止まらない)」などは、日本語タイトルでもよく見かける「【爆笑】」のような見出しのつけ方に近いのかも。

同様に、読者の好奇心やのぞき見してみたい感情に訴えかけるタイトルも効果があるとのこと。「What happened next(この次に起こること)」「Twitter reacts to(〜に対するTwitterでの反応)」「Are freaking out(恐怖の〜)」「Top x songs(上位10曲)」など、思わず「お?何?」と思ってしまえるようなタイトルが効果的です。

◆逆にほとんど効果がなかったフレーズ

一方、Facebookで関心が持たれなかった記事で最も使われていたのは「control of your(あなたの〜をコントロールする◯◯)」だったとのこと。次点以降は「your own business(あなたのビジネス)」「work for you(あなたに役立つこと)」といったフレーズが並んでいます。一見すると読み手にメリットが生まれそうなフレーズですが、少しお堅い感じがするのが避けられてしまう理由なのかもしれません。



◆最も多かった記事タイトルの最初のフレーズと最後のフレーズ

人々の関心を誘うタイトルがどのような言い回しで始まっているのかをまとめたのが以下の表。「X reasons why(〜のX個の理由)」が最も効果が高く、次いで「X things you(あなたが〜するX個のこと)」「This is what (〜するのはコレ)」などの単刀直入なタイトルが好まれていることがわかります。



また、記事タイトルの終わり方にも傾向があったとのこと。「…the world(世界の)」「...X years(X年)」「...goes viral(バズった◯◯)」「…to know(知っておくべき◯◯)」などが上位にランキングされています。



そして、記事タイトルの先頭で最も使われた単語を1ワード単位で分析すると、「This(この)」が最も多かったことが判明しています。2位には「Trump(トランプ)」がランクインしており、これはまず間違いなくトランプ大統領に関する記事のはず。いかにアメリカでも注目を集めているかがこんなところでも浮き彫りになっています。



◆2単語の定型フレーズ

Buzzsumoでは、2つのワードで構成される定型フレーズの使われ具合も分析しています。その中で多かったのが「will make you(あなたを〜させる◯◯)」というタイトルに含まれる「make you」や、「this is why(これが◯◯させる理由)」などに使われる「is why」だったとのこと。

また、それ以外にも「goes viral (バズったもの)」「most beautiful(最も美しい)」といったフレーズがよく登場しています。

◆数字を含むタイトルの強さと「10」の威力

拡散されている記事のタイトルには何らかの数字が埋め込まれていることが多いとのこと。「あなたを◯◯させる5個の方法」や「Amazonで今売れているキャンプ道具トップ3」といったタイトルがこれにあたるわけですが、その中でも「10」という数字が最も人気があったことが以下のグラフから明らかになっています。2位以下は「5」「15」「20」など、5刻みでキリの良さそうな数字になっているのが面白いところで、4位の「7」は「ラッキー7」の7であることからランクインしている模様。



◆タイトルに含めるべき単語数が浮き彫りに

ヒットした記事のタイトルに含まれる単語の数を分析すると、以下のグラフのように10ワードから20ワード程度が最も効果が高く、15ワードで構成されるタイトルが最も人々の関心を惹いていたことがわかります。



同様の分析を、文字数で行ってみても、やはり「ほどほど」の文字数というものが存在していることがわかります。もっとも多くシェアされた文字数は90文字から100文字前後だった模様。



◆一方、Twitterで反響を呼んだ記事タイトルに含まれるフレーズは?

ここまではFacebookでの反響を分析した内容でしたが、Twitterでのリアクションを分析してみると、拡散された記事のタイトルに多く含まれていたのは「this is what(これが◯◯)」「for first time(初めて〜した◯◯)」「things to know(知っておくべき◯◯)」といったフレーズ。Facebookとはやや状況が異なりますが、4位には「will make you(あなたを〜させる◯◯)」が入っており、やはりメリットを得られそうな記事には関心が集まっていることが伺い知れます。



◆ビジネス向け記事の場合

SNSでの状況が明らかになったきたわけですが、よりビジネス寄りな分野だとその状況は変化するはず。ということで、Buzzsumoは50万件のビジネス向け記事を分析して傾向を調査。すると、以下のようなフレーズが効果的にアピールしていたことが浮き彫りになっています。「The age of(〜の年齢層)」や「The impact of(〜が与えるインパクト)」「The rise of(〜の勃興)」など、業界の状況やインサイトが含まれていることを予感させるタイトルが、ビジネス向けには有効である模様。



◆記事タイトルを付ける時に考えるべきポイントとは

分析を終えたBuzzsumoは、以下のようなポイントをベースに記事タイトルを考えるべきだとしています。

・なぜ読者はあなたの記事を見たくなるのか?

・読者に与えるインパクトを確実なものとできるか?

・特にFacebook向けに発信する場合、感情に訴えかける要素を盛り込んでいるか?

・トレンドのトピックを利用しているか?その場合は記事タイトルに盛り込めているか?

・記事の内容をクイズ形式に変えることはできるか?

・あることについて解説、または答えを示す記事になっているか?

・ターゲットとする読者の種類は?記事タイトルはその読者層に訴えかけているか?

・ターゲット層の共感を得る、または反論を巻き起こしそうなタイトルにすることでさらに反響を得ることができそうか?

・タイトルのワード数を12〜18ワードに収めているか?

ビジネス向け記事の場合ははもちろんのこと、SNSでも読者のメリットを感じさせる記事タイトルがよく支持されています。つまり、読者は記事を読む際に、何かのメリットや知識を得られることを期待しているわけであり、その欲求を満たしてくれそうなタイトルに惹きつけられる傾向にあることがわかるので、記事のタイトルがそれに沿っているか、さらには、記事の内容そのものがその欲求に答えられるものになっているか、といった視点でチェックすると「バズる」記事につながるはずです。