女性ホルモンのバランスが崩れる原因と対処法

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自分の体をきちんと知ろう!をテーマに、増田美加(女性医療ジャーナリスト)さんによる連載「カラダケア戦略術」。Vol.1では、女性ホルモンを整える方法をお届けしました。Vol.2では、女性ホルモンのバランスはどうして崩れるのか? 崩れたときの対処法をご紹介します。
驚くべきホルモンのフィードバック機能
エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)というふたつの女性ホルモンは、卵巣から分泌されています。その卵巣に「ホルモンを出して!」と指令を出しているのは、脳の視床下部というところです。脳の視床下部は、その下にある下垂体というところに命令を出します。すると下垂体は、卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体化ホルモン(LH)という仲良しのふたつの性腺刺激ホルモンを分泌します。このふたつが卵巣に働いて、エストロゲンとプロゲステロンを分泌させているのです。このホルモンの指令には、フィードバック機構があります。エストロゲンやプロゲステロンの分泌量を脳が見張っていて、卵巣からホルモンがあまり出ていないと、「もっと出すように!」と指令を出したり、たくさん出ていると、「少し控えるように!」と指令を出して、調整しているのです。すごいですよね!
ホルモンは、非常にデリケート
この女性ホルモンの分泌をコントロールしている脳の視床下部、下垂体では、人の体に大切な甲状腺ホルモン、副腎皮質ホルモン、成長ホルモンなどの内分泌系のホルモンもコントロールしています。この脳の視床下部、下垂体は、とってもデリケートです。脳にストレスが加わると、視床下部、下垂体の指令塔はたちまち狂い始めます。ホルモンタワーである大元が狂うと、女性ホルモンの分泌が狂い出します。それだけでなく、ほかの甲状腺ホルモン、副腎皮質ホルモン、成長ホルモンも連動して狂ってしまうのです。そうなると大変!ホルモンは、血液中にほんの微量に存在するだけのものなのですが、全身にさまざまな変調が起こり、体だけでなく心にも肌にも、変調をもたらします。このように、ホルモンは非常にデリケートで微妙な調節をしつつ働いているのです。ストレスが女性の体にいかによくないかがわかります。ちょっとしたストレスで、生理が遅れることを経験した人は多いと思いますが、それが女性ホルモンのバランスが乱れた証拠なのです。
プロゲステロンが急激に増える時期にゆらぎ不調が起こる!
女性ホルモンのバランスが乱れて、生理がずれても、すぐに回復すれば、心配することはありません。(*1) 気になる生理不順の目安は下記へ。特に20代30代は、女性ホルモンの一生の波で言えば、絶好調の時期。生物学的にみても、妊娠、出産に向いていて、女性ホルモンは最高の分泌量。病気にかかりにくく、体力も気力も充実していて多少の無理もへっちゃら。でもいくら、絶好調の年代でも、女性ホルモンには、一生の波だけでなく、毎月の波もあります。それが、女性の体と心がゆらぎやすい理由です。ですから、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンの毎月の波が一定になれば、体と心の"ゆらぎ不調"は、ほとんどなくなります。特に、女性がゆらぎ不調を起こしやすいのは、生理前1週間のPMS(月経前症候群)の時期。この時期に不調が多いのは、排卵後、プロゲステロンの分泌が急激に増え、エストロゲンとのバランスが崩れることが原因です。疲れる、だるい、イライラする、ニキビ、肌荒れ、乳房痛、むくみ、落ち込み、体重増加、頭痛、腹痛などなど......、一人ひとり異なる多種多様な不快症状が現れます。PMSに悩む女性はその数、生理のある時期の日本女性の70%にのぼるという数字が示されていて、その中でも6.5%の日本女性が社会生活に影響がある中程度以上の不調があり、治療対象になるとの報告があるくらいです。では、女性ホルモンのバランスが乱れたらどうしたらよいでしょうか?