藤井聡太四段(14)の快進撃が止まらない。6月26日には29連勝を達成し、最多連勝記録を30年ぶりに更新した。

そうした中、藤井四段が幼少期に受けたというモンテッソーリ教育や小さい頃に遊んでいた「キュボロ」という知育玩具が話題になっている。

「木のおもちゃを使って空間認知力や言語能力も養う」

日刊スポーツによると、藤井四段は3歳のときに地元の「雪の聖母幼稚園」(愛知県瀬戸市)に入園。そこではモンテッソーリ教育を取り入れた教育が行われていたという。イタリアの女性医師であるマリア・モンテッソーリが確立した教育法で、米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏が受けていたことでも知られている。

都内では日本モンテッソーリ教育綜合研究所が運営する「子どもの家」などで実践されている。同研究所の担当者によると、「子どもの家」では学年でクラスを分けることはせず、2歳半〜6歳までの子どもが同じクラスで過ごすという。そして歌や紙芝居といった通常の教育とは別に、「お仕事」と呼ばれる時間を設けている。

「子どもたちが玩具で自主的に遊ぶことを『お仕事』と呼んでいます。モンテッソーリに独自の教材や玩具も含め、様々なおもちゃがふんだんにあります。どの玩具を使うかは、子ども自身が選んだり、教師が1人1人の発達に合わせて提案したりします」

モンテッソーリでは、こうした教育を通して「子どもたちに備わっている『自ら育とうとする力』を発展させる」のだという。その結果、「集中力がついたり、自立することができる」のだ。

モンテッソーリ教育が育むのは集中力や自立心だけではない。石川教育研究所の石川幸夫氏は「空間認知能力や言語能力も養われる」と語る

「モンテッソーリ教育では、色も形も様々な積み木のようなおもちゃで遊ばせます。すると図形概念や空間認知能力が育まれるだけでなく、手触りを通した刺激によって感覚が発達するんです。さらに遊びを通して感じたことを言葉で表現することで、言語能力も養うことができます」

しっかりと実施している幼稚園は少ないが、少しでも取り入れたり参考にしたりしているところは多いという。そうした幼稚園を選べば、子どもにモンテッソーリ教育を施すことができそうだ。

「キュボロ」は「類似のおもちゃよりも難易度が高く、想像力育む」

「キュボロ」という知育玩具も藤井四段が遊んでいたことが報道されて話題となり、人気が出ている。穴が空いていたり、溝がついていたりする立方体の積み木を使い、上から落としたビー玉が下まで落ちるルートを作るおもちゃだ。

木のおもちゃ専門店「こどもの木」(武蔵野市)の店長によると、キュボロは類似のおもちゃに比べて難易度が高いことが特徴だという。

「『キュボロ』以外にも、玉が通るルートを組み立てるタイプのおもちゃはあります。しかし他のおもちゃの場合には、スロープのパーツが完成状態で用意されているのが普通です。『キュボロ』には、スロープのパーツがないため、立方体のピースを組み立ててスロープの代わりになるものを作る必要があります。また中に穴の開いたピースを組み立てる場合、ビー玉の通る道が外からは見えません。そのため難易度が高く、想像力も育まれるのかもしれません」

3万円ほどする高価なおもちゃだけに、普段はそれほど売れないという。しかし現在では、人気が急騰し、メーカー在庫ですら底をつく「異常事態」に。購入するためには半年〜1年は待つ必要があるという。