全米オープンで2位となった松山英樹

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 ゴルフの全米オープンで2位となった松山英樹(25)。1980年の青木功(74)に並ぶ快挙で、世界ランキングも日本人初の2位に浮上した。NHKの米ツアー解説者を務める沼沢聖一プロが今大会の松山のプレーを振り返る。

「ドライバーの飛距離、アイアンの精度は世界でも群を抜いている。課題だったパットも今大会のグリーンに合い、タッチもラインの読みも良かった」

 だからこそ悔やまれるのは、スコアの“乱高下”である。

「ビッグスコアを叩き出した2日目、最終日のようなプレーを初日、3日目にも出せていれば、間違いなく優勝できた。特に初日82位の出遅れは痛かった」(同前)

 この原因は「メンタル」にあると沼沢プロは指摘する。

「松山はスケールの大きなゴルフをする一方、納得がいかないショットをするとクラブを叩きつけるなど、メンタル面の課題は多い。今大会の初日にも、それが如実に現われました。

 例年、全米オープンはパープレーが優勝ラインになるなど、“難しい”というイメージが強い。そのため先入観から初日は手堅いコースマネジメントをしてしまった。だが、それが逆効果だったのか、短いパットを外しまくり、苛立ちが見て取れた。ホールアウト後にも、パットの不調の原因を聞かれ、『それが分かっていたら入っている。最悪です』と悪態をついた。“たら”“れば”がないのがゴルフだが、初日のラウンド中にメンタル面が修正できていればと思わずにはいられません」

 メジャー制覇は7月の全英オープンに持ち越しとなったが、松山は悲願達成のために“秘策”を練っているという。

「今シーズン限りでの引退を発表した宮里藍(32)にメンタルコーチとしてラブコールを送っています。松山は宮里をゴルファーとして尊敬している。数々の困難を乗り越えて世界ランク1位になった宮里藍のメンタル作りを学べば、メジャー制覇に近づくと考えているようです」(ゴルフ担当記者)

 宮里の父・優氏は「藍はスランプを通じてコーチからたくさんのメンタルを学んできたので、メンタルコーチとして選手を助けられないか、と少し考えますね」と宮里の転身を後押し。その知らせを聞いた松山は「お父さんがメンタルコーチを勧めていたので、一番にお願いしようかなと(笑)。そうなるとパッティングコーチにもなっちゃうな」とコメントしている。

「全米オープンを観戦に来た優氏を通して正式にオファーしたんですが、宮里に固辞されたそうです。松山は“マジだったのに、フラれた”とショックを受けていました。それでも今大会の結果で足りないのはメンタルだと痛感しているはず。松山は宮里に再オファーを出すかもしれませんね」(同前)

 世界ランク1位に輝いた宮里と、現世界2位の松山。2大スターがコンビを組むことになればメジャー制覇は近そうだ。

※週刊ポスト2017年7月7日号