23日、韓国・イーデイリーは、韓国の「ヤクルトおばさん」が飲料販売に使う電動カートが、法律の「隙間」に置かれ行き場をなくしていると伝えた。写真はソウル。

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2017年6月23日、韓国・イーデイリーは、韓国の「ヤクルトおばさん」が飲料販売に使う電動カートが、法律の「隙間」に置かれ行き場をなくしていると伝えた。

街を回り飲料を売る韓国ヤクルトの販売員は、日本と同じように親しみを込めて「ヤクルトアジュンマ(おばさん)」と呼ばれる。以前は商品を入れた重い籠を持ち街を歩いたアジュンマたちだが、2014年12月、その重労働を劇的に軽減してくれる「冷蔵庫付き電動カート」が導入された。

最大時速は徒歩移動のおよそ2倍の8キロ、4輪の手押し車のような形で、後部に立って乗る小さな台が付いている。導入から2年半、現在1万3000人余りのヤクルトアジュンマのうち、運転に必要な原付二種免許を取得した7400人余りが乗っているという。カートは会社から無償提供され、アジュンマたちへのアンケート結果をみると、大半が売り上げを伸ばすなど導入効果はてきめんのようだ。

しかし道路交通法の規定が、アジュンマたちの悩みの種だという。電動カートは同法で「原動機付自転車」つまり原付に分類され、車道を走行するよう決められているのだが、あるアジュンマは「車道を走ると車の排気ガスがものすごいし、スピードを上げて横を過ぎる車に驚くことも多い」とこぼす。このほか、「車道を走るのは怖い」と導入に踏み切れない人もいるという。

実態としては、安全のため仕方なくカートが歩道を走ることもあるようだが、この「違法行為」には歩行者から厳しい声もある。ソウルに暮らす会社員の男性は「違法かどうか以前に、幅1メートル近くものカートに狭い歩道を占領されては不便。歩道走行以外の代案が必要だ」と指摘した。

こうした現状に、専門家からは「国民の大多数がヤクルトアジュンマに対する好意的な認識を共有しているのであれば、歩行者に脅威を与えない速度制限をするか、電動カートに限らず、歩道を走れる機械・装置のサイズや車輪数を含めた規定をつくるべきだ」とのアドバイスが上がった。

専門家が語った「国民のアジュンマたちに対する好意的な認識」は確かにあるようで、韓国のネットユーザーからこの記事には2000件を超えるコメントが寄せられている。その多くがアジュンマの安全を守ろうとするもので、「おばさんたちを危険な車道に追い出すつもり?」「時速8キロで車道を走るなんてあり得ないだろ」「食べていくためにこの炎天下で苦労してるんだ。安全に商売できるよう法改正を!」「車道を走られると逆にひどい渋滞になって困る」といった声が多数の共感を得ている。

また、「走ってるのを見る限り、自転車よりは安全だと思う。取り締まりはやめて」と警察に訴えるものや、「ヤクルト女史から買うと余計においしく感じる。親切だし信頼も置けるね。歩道を走っても別に困らないよ」と、アジュンマへの愛情をにじませるコメントもあった。(翻訳・編集/吉金)