「モアナ」を技術で支えたクリエイターたち

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ディズニー・アニメーション最新作「モアナと伝説の海」のMovieNEXが7月5日に発売、6月28日より先行デジタル配信を開始する。これを記念して、本作を技術面で支えた2人、アフレコを手がけた録音技師ガブリエル・ガイと、ロサンゼルスのディズニー・アニメーション・スタジオで活躍する日本人ライティング・アーティストの土井香織のインタビューが到着した。

ガブリエル・ガイは、モアナ役のアウリイ・クラヴァーリョや、半神半人マウイ役のドウェイン・ジョンソンなど、ほとんどの声優陣の声を録音した。今回いちばん大変だったのは、いろんな地で活躍している声優陣に合わせた場所で収録を行ったことだったという。

「例えば、ドウェイン・ジョンソンは、他の映画の撮影のために度々移動していたので、彼の声の収録は、マイアミやジョージア、ボストンなど数か所で行わなければなりませんでした。また声優の中には南太平洋の島の出身の方もいたから、そのうちの何人かは、ニュージーランドのスタジオで収録しました。このやり方は通常の映画の場合とは少し違います」

アフレコを収録する際の秘訣を尋ねると、声優たちが心地良く演じられる環境を整えることだと言うガブリエル。

「どんな技術的なことよりも、環境作りの方が大切です。彼らは想像力を使い、声の演技でキャラクターに命を吹き込むわけです。僕は声優さん自身の自然な声と演技を収録したいから、無理して別の声を作ってもらうようなことは通常リクエストしません。声優さんが役に入り込んでいいパフォーマンスをすることが、いいアニメーション作品を生むことにつながります」

たとえばマウイ役のドウェイン・ジョンソンについては、「彼は台本に書かれている以上のものをもたらしています。ユニークな演技や魅力、ユーモアのセンスなどを持ち込んでくれました」と賛辞を送った。

続いて、ライティング・アーティストの土井香織を直撃。あまり聞きなれない職種だが、CG内の照明のような仕事で、映像に光を当てて実際に見えるように仕上げている。特に「モアナと伝説の海」は3DCGなので、ライトが当たらないと、画面の中に物があってもわからない状態なのだ。

「実写映画と同じで、アニメーションをつけ、モデリングされたデータのままだと、ライトがなければ何も見えません。だから絵が美しく見えるよう、真っ暗な部屋にライトを置くんです。たとえば外なら空のライト、太陽のライトなどをいっぱい置いて画が美しく見えるようにします。その後で、写真でいうプリント作業のような工程に進み、背景とキャラクターを合成させたり、雷が鳴るシーンであればそういう特殊効果を全部入れたりして、最終的な絵に仕上げていく仕事です」

ロサンゼルスのディズニー・アニメーション・スタジオの社風については、「みんながイベント好きなんです。社員BBQをビルの外でやったりしますし、子どもを連れてこれるツアーもあるし、家族を呼べるイベントが多いです。誰かの部屋に行ったらベビーカーがあり、あやしながら仕事をしていた方もいました」と、ユニークでとても働きやすい環境であることを明かした。

最後に、モアナのように夢に向かい、一歩を踏み出そうとしている日本のファンに向けて「目標があったら、それに追随する目標を立てて、1個ずつクリアしていけばいつかたどり着くと思います。地味な努力が必要かなと」と、メッセージを送った。

「モアナと伝説の海」は6月28日より先行デジタル配信開始、7月5日にMovieNEX(4,000円/税別)発売。