【詳細】他の写真はこちら

最近IoTやスマートホームという言葉を数多く耳にするようになった。が、中身については“スマホとつなぐと便利なんでしょ!”くらいの認識で、実はちゃんと理解している人は少ない。リノベーションやインテリアコーディネートをきっかけに導入すると、一体どんなメリットがあるのだろうか? ここではパナソニック、シャープ、フィリップスという、特にIoTやスマートホームに積極的な3メーカーにメリットや本気度を聞いてみた。今回はパナソニック編です。

パナソニックは家電目線で開発した手軽なセーフティシステムを展開している。既存のセキュリティサービスとは一線を画すこのシステムのメリットは何か?そしてどのように安心を確保できるのか、担当者の梶 恵理華さんに直撃した。

現代のライフスタイルに合わせて

安心安全をもっと手軽に



パナソニックが2015年から展開している『スマ@ホーム システム』は、スマホなどを利用した手軽なホームセーフティシステムで、現在はカメラやセンサーなど10種以上の専用機器をラインナップする。同社は以前からドアホンやワイヤレスドアモニターなども手がけていたが、スマホと連携し外出時にも活用できるシステムは、これが初めて。商品企画に携わる梶 恵理華さんは、開発の背景に「ライフスタイルの変化」があると話す。

パナソニック『スマ@ホーム システム』

設置工事や定額料金なしで、自宅の中や外の様子をスマホなどで確認できるシステム。カメラの映像やセンサーで検知した情報が、ネット接続した「ホームユニット」経由でスマホの専用アプリに通知される。

「コミュニケーションを軸に

“新しいカタチの安心”を提供したい」



「最近の共働き世帯の増加に伴って、自宅に残した子供やペットが気になるという声や、離れて暮らす親の様子を心配する声が増えていますが、警備会社などが提供するセキュリティサービスは月々のコストが高く、簡単には導入できない家庭が多いようです。そこでコストを抑えた敷居の低いセーフティシステムとして、スマホと連携する製品を開発したのです」

既存のセキュリティサービスと違って警備員の駆けつけなどがないため、毎月の利用料などは不要。手軽ではあるが、いざスマホに異常を知らせる通知が届いた時にどう対応すればいいか気になるところだ。

「既存のサービスとは考え方が違い、簡単に家庭の見守りを実現できるシステムとして開発したものです。確かに外出先で異常の通知が届いたら不安になりますが、利用者の中には家族や近所の人とコミュニケーションを取って対応しているケースもあります。事前に異常に気づけば、次の対策もできるわけです」

既存のセキュリティサービスとどう違う?

サービスではなく機器のみを購入して利用するシステムなので、入会費や毎月の利用料は不要。また、駆けつけサービスなどはなく、異常の通知や見守り、コミュニケーションに特化したシステムといえる。

このコミュニケーションこそが、システムをうまく活用する鍵であり、最大の特徴とも言える。例えば、『おはなしカメラ』は双方向での通話機能を使って留守番をしている子どもや別居する親と会話でき、『屋外バッテリーカメラ』なら家に近づく人に声をかけるなど、単なる監視以上のメリットが得られるのだ。

「会話によって防げる事故はあると思いますし、『外出先からペットに声をかけたら落ち着いてくれた』という声もありました。コミュニケーションできることは、大きな安心につながると思います」

病気や不審者を発見したらどう対応する?

通話機能を備えたカメラなら、子どもや高齢者に異常が見られた時に、まず会話で状況の確認やアドバイスなどができる。同様に屋内外で不審者を見つけたら声かけで注意することも可能だ。



▲カメラなどとの接続、スマホとの通信には「ホームユニット KX-HJB1000-W」(1万円前後)が必要。スイッチを押すだけで簡単に機器を増設できる。

操作や機能面での安心にも力を入れている。機器同士の通信には、電波干渉が少ないDECT準拠方式を採用し、繋がりやすさを追求。接続や設定の操作を簡略化し、アプリもシンプルにするなど、扱いやすさにもこだわった。

「今後は快適さや便利さを高められるように、他の製品との連携も検討しています。多彩な機器を柔軟に組み合わせられるメリットを、より追求していきたいですね」



▲カメラやセンサーに反応があると自動でスマホらタブレットに通知。マイク付きのカメラなら相手との通話や声かけに対応する。

セキュリティや見守り以外にも対応製品は広がる?

快適さや便利さを高めるために、他の製品と連携できる機能や機器を検討中。センサーで室温を検知し、外出先から他の製品を操作するといった使い方が見込まれる。また、ニーズが多いペット関連機器も充実させる予定だ。

『スマ@ホーム システム』は、既存の警備サービスと比べるものではないだろう。自宅内外の見守り、家族やペットとのコミュニケーション、留守中の来客対応など、用途は幅広く、機器の組み合わせや追加は自由。自分たちのライフスタイルに合わせて柔軟に使える「新たな暮らしのシステム」と考えるべきである。

安心・安全を身近にするスマ@ホーム システム対応機器

留守宅の様子を音と映像でチェック



パナソニック

おはなしカメラ KX-HC500-W

実勢価格:2万円

スマホで家の中の見守りや双方向で会話が可能なカメラ。スマホからカメラの前にいる人を呼び出せるほか、カメラ側からスマホを呼び出す機能も備える(3件まで登録可能)。音や温度、動作を検知するセンサーも搭載。

人の動きをさりげなくスマホに通知



パナソニック

人感センサー KX-HJS200-W

実勢価格:4000円

人の動きを赤外線による温度変化で検知し、スマホなどに通知できる。屋内カメラなどとの連携も可能。時間帯や曜日を指定し、検知の有無などを定期的にスマホに通知する機能も備える。

配線不要で家の周りを細かく監視



パナソニック

屋外バッテリーカメラ KX-HC300S-H

実勢価格:2万円

単3形乾電池8本で駆動し、配線不要で設置できる人感センサー内蔵カメラ。人の動きを検知するとスマホに通知し、映像を確認できる。映像を約10秒間録画する機能も搭載。カメラに映った人への声かけも可能だ。

留守中の来客もスマホで応対



パナソニック

外でもドアホンVL-SWH705KS

実勢価格:7万5000円

スマホを使って外出先からでも来客対応できるドアホン。ほかのセンサーやカメラと接続すれば、屋内外の様子をこのモニターで確認することも可能だ。来訪者の様子をSDカードに記録する機能も備える。

室内の温度や異常音もセンサーで検知



パナソニック

屋内カメラ KX-HJC200-W

実勢価格:1万7000円

屋内の様子を撮影し、スマホで確認できるカメラ。赤外線LEDを内蔵し、夜間や暗所でも映像を撮影できる。温度や音、動作を検知するなど3種類のセンサーも搭載。カメラの前にいる人との会話も可能だ。

文/高橋智

※『デジモノステーション』2017年7月号より抜粋