By BTC Keychain

ネットの仮想通貨の代名詞であるビットコインに次ぐ規模を持つに至った「Ethereum(イーサリアム)」は、2017年前半から中盤にかけて価格の高騰が続いており、2017年初めには1ETH(イーサリアムの単位)と日本円のレートが1000円程度だったものが、2017年6月13日には一時的に5万円の大台を超える状況にもなっています。この盛り上がりにともない、自分のPCや専用の装置を投入してイーサリアムを「発掘(マイニング)」する人が増えているのですが、それと同時にマイニングに使われる電力も莫大なものとなってきています。

Ethereum Is Already Using a Small Country’s Worth of Electricity - Motherboard

https://motherboard.vice.com/en_us/article/d3zn9a/ethereum-mining-transaction-electricity-consumption-bitcoin

仮想通貨分析サイト・Digiconomistを設立したAlex de Vries氏が発表している状況によると、2017年6月末時点で1ETHをマイニングするために消費されている電力は45kWhとのこと。これは、一般的な家庭で消費される電力の1.5日分に相当する電力となっています。de Vries氏は比較のためにVisaカードの取引に消費される電力を挙げているのですが、その数値は0.00651kWhと、「ケタ違い」どころではないもの。



de Vries氏はまた、イーサリアムが消費している電力をさまざまな統計から割り出しているのですが、その結果は年間4.2tWh(4.2テラワット時)となっています。これは、ブルネイやキプロス、カンボジアなどの年間消費電力の合計よりも大きな規模となっています。



ビットコインと同じく、イーサリアムはプロトコル全体の処理を計算することで新たに生みだされる「Ether」を発掘できるという仕組みを備えています。費用対効果の観点でみれば、処理用のマシンを用意するコストとゲットできるEtherの資産価値のバランスでマイニング設備に投資を行うべきかの判断を下すことになりますが、高騰を続けるイーサリアムのおかげで、その勢いは増し続けている模様です。

価格レートの上昇とともに増加している電力消費量ですが、ここでイーサリアムにはビットコインと異なる調整の仕組みが備わっているとのこと。ビットコインの場合、コインの偽造を防止するためなどの目的で、各取引の際には非常に多くの処理を行います。この処理は、世界中のビットコイン採掘者が稼働させているマイニング設備によって行われるのですが、この処理の量によって正当性が確保されるProof of Workという仕組みとなっています。Proof of Workはつまり、プロセッサをブン回すことで正しさを確保しているといえるのですが、これにはもちろん多くの電力が必要となってきます。

一方のイーサリアムの場合、現時点ではProof of Workの仕組みが取り入れられていますが、今後は次第に別の仕組み「Proof of Stake」に置き換えられて行くとのこと。de Vries氏の言葉を借りれば「Ether所有者は、それぞれのコンピューターをつなげるだけでマイニングできるようになる」とのことで、システムが完全にProof of Stake化されると消費される電力は「ほとんど無視されるレベル」にまで下がるとde Vries氏は語っています。