今回のビジネス女子マナーは、IT関連会社勤務の小山内優佳さん(仮名・28歳)からの相談です。

「会社で他部署の女性の先輩と仲良くなりました。スタイルがよくて羨ましいです、とほめたら、その人が使っているという高級補正下着の即売会に誘われてしまいました。なんとなくその場では断りにくくて、もごもごしていたら、押し切られてしまって……。本当は行きたくありません。そもそも、自分には不相応な金額です。どうしたらいいでしょうか……」

ありがた迷惑なシチュエーションってありますよね。しかも高額だと、まあ、お付き合いだし仕方ないかっていう気持ちにもなれません。相手を不愉快な気持ちにさせずに、上手にかわせる人になりたいものです。

さっそく鈴木真理子先生に教えていただきましょう。

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誘われたその場で「興味がありません」と断るのが大前提

相談者さんの話、他人事ではない、と思う読者の方は多いのではないでしょうか。
相手を褒めるというのは、良好なコミュニケーションを築くために有効なもののひとつです。

しかし、不用意に褒めてしまい相手が過剰に反応してくると、困惑してしまうことってありますよね。

親切とおせっかいは紙一重だな、と思います。
お店や商品を教えてくれるのはいいけれど、そのあとは相手の自由。「ねぇ、お店に行ってみた?」「買った?」「買わないの?なんで?」など、しつこくしてはなりませんね。もし、あなたが褒められる側だった場合には、気を付けてくださいね。

では、あなたが相手を褒めたことで、思わぬ方向へ話が進んでしまった場合にはどうしたらいいでしょう。

本当は、最初に先輩から即売会に誘われた時点で断るべきでした。
だって、その人のことを褒めるのと、自分もほしいと思うかどうかというのは、まったく別の話だからです。

もちろん、褒めると欲しいがイコールでつながる場合もあるでしょう。しかし、すべてがイコールなわけではありません。それとこれは話は別。断っていいのです。

断ってしまうと、褒めたことまでウソだと思われてしまうんじゃないか……そんな気持ちが働いてしまってはいませんか? それこそが、問題を大きくしてしまう要因です。

「いえいえ、私は下着には興味がないので」とその場で言えばよいのです。つい、へらへらしてしまったせいで、だんだんと断りづらくなってしまう。これがいちばん厄介です。

「自分で言います」と預かるのもアリ

キッパリ断ると角が立ちそうでイヤ、あるいはNOと言いたくないという人は、「もし行きたくなったら言いますね」くらいにしておきましょう。
そのまま、こちらからはその件に触れずにおいて、当日を迎えれば事は済みます。

しかし、当日が近くなって「ねぇ、〇〇ちゃん、例の販売会が近づいたけど、一緒に行くわよね」と念押しされた場合。そんなときは、「うっかりしてました。ごめんなさい。その日は行かれなくなってしまって。次回、もしも行きたくなったら、こちらから言いますね」と伝えましょう。

「必要であれば自分で言いますので」ということで、相手に「私の判断に任せてください」という気持ちを伝えることができます。

ほしそうな顔をするのはNG。人に対して、なんでもかんでも「いいな」「ズルい」とうらやましがるのもNGです。
それらは油断の一種と心得ましょう。自分は自分、というスタンスを持ち、常に「満たされている感じ」を醸し出すのが大切です。

ただ褒めただけなのに、思わぬ方向へ話が進んでしまうときの恐怖感といったら!



■賢人のまとめ
不用意に相手の容姿や持ち物を褒めるのも考えもの。お店や商品名を教えることを、親切だと思っている人もいます。トラブルに巻き込まれないためにも、欲しくないものを褒める場合は「似合いますね」という言葉を使いましょう。

■プロフィール

女子マナーの賢人 鈴木真理子

三井海上(現・三井住友海上)退職後、“伝える”“話す”“書く”能力を磨き、ビジネスコミュニケーションのインストラクターとして独立。セミナー、企業研修などで3万人以上に指導を行う。著書は『ズルいほど幸せな女になる40のワザ』(宝島社)のほか、近著『仕事のミスが激減する「手帳」「メモ」「ノート」術』(明日香出版社)、『絶対にミスをしない人の仕事のワザ』は7万部を超えるヒットとなる。 

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